第34話「モンスターと狩人の距離感」
こんにちわんこっ
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ダンジョンの空気は静かで、どこか湿っていた。
蓬の足音が、コンクリートに似た床に小さく響く。
先ほど倒したスライムの残骸が、すでに床に吸収されているのを見て、彼女は思わず息をのんだ。
この場所は、死すらも「当たり前」のように呑み込んでいく。
(あたし、ここで何をやってるんだろ……)
少し前までは、ただのニートだった。
食べ物がなくて、飢えに負けてホールに入っただけの少女。
だけど今の蓬には、はっきりと「狩る」意志が芽生えつつあった。
それでも――。
視界の先にいたのは、犬に似たモンスターだった。
だが、その背には針のような棘が並び、目は深い緑に光っている。明らかにスライムとは異なる「殺気」がある。
(勝てる? いや……やめたほうがいい)
そう思った瞬間、モンスターは吠えた。
音が、蓬の鼓膜を突き刺す。
反射的に飛び退いた瞬間、モンスターは飛びかかってきた。足元の石くれに躓きながらも、蓬はなんとか転がって距離をとる。
(速い……!)
体が震える。包丁では到底届かない距離。
スライムとは違い、肉体の硬さも、動きの速さも段違いだった。
――これが、「狩る者」と「狩られる者」の差なのか。
そんな言葉が脳裏をよぎる。
「無理だよ……あたしじゃ、まだ……」
だがその時。
モンスターは警戒心を持ったのか、距離をとり、低く唸りながら後退していく。
(なに? なんで?)
蓬が気づくと、後ろには岩が崩れかけた場所があり、そこに倒木のような金属の破片が突き刺さっていた。
(もしかして、あの隙間に追い込めば……!)
咄嗟に蓬は、ポケットに入れていた小石を投げた。
石がモンスターの視界を遮り、反射的にモンスターは後退――罠のような崩れに足をとられ、背を向けた。
その瞬間、蓬は走った。
手にしていた包丁を投げ捨て、代わりに拾った金属片を握りしめ――モンスターの背へ跳びかかる。
「――っ、たぁああああ!」
金属片がモンスターの背に突き刺さる。
肉が裂ける音。血の匂い。だがそのすべてに、蓬は目をそらさなかった。
モンスターが動かなくなったあとも、しばらく彼女はその場に座り込んでいた。
息が上がる。
足が震える。
吐き気すらする。
でも。
「勝てた……」
そう、つぶやいた。
それは力での勝利じゃない。偶然と知恵と、ほんの少しの勇気が運んだだけの勝利。
それでも、蓬は確かに「狩人」へと近づいていた。
この世界における距離感を、ほんの少しだけ縮めながら――。
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