第14話 いつから“この味”を好きになったんだっけ
こんにちわんこっ
しばらくは毎日投稿していきますよん。
毎日17時と21時とあと0時の三話投稿予定でいきまっす!!
予定はあくまで予定なので。。。。。
スライムを食べ終えたあと、蓬はしばらくその場に座り込んでいた。
喉の奥に残る、粘液の甘さ。
ぬるりとした舌触り。今までは気持ち悪かったはずなのに――
「……おいしいって、思ったよね?」
ぽつりと、誰もいないホールの中でつぶやく。
はっきりと“味”を感じた。甘さ、塩気、うまみ。
ただの粘液じゃない、“食べ物”として認識していた。
(でも、こんなの……おかしいよね)
昔の自分なら、こんなもので満足なんてしなかった。
コンビニの弁当の方がずっとおいしかった。はずなのに。
いま思い出すその味は、どこか“薄い”。
「……あれ、味覚、変わってる?」
蓬は自分の舌を指先で軽く触れた。
体温よりも少し冷たい。
ぬめりを感じる唇を拭いながら、ふと気づく。
――手の皮膚が、前より“滑らか”になっている。
傷の治りが早い。
さっきまであった擦り傷が、ほとんど消えている。
「え、うそ」
思わず声が漏れる。鏡なんてないから、顔は見えない。
でも、感覚だけで分かる。“自分”が変わり始めている。
味覚、嗅覚、感覚、皮膚――
まるで別の生き物になっていくような感覚。
「でも、止めたいって思わない」
その事実に、自分で驚いた。
変わることが怖くない。
どこかで、それを“受け入れている”。
「……また、食べよっか」
静かに立ち上がる。
ホールの奥から、何かの気配がする。
それが獲物かどうかも分からないのに、蓬は無意識に舌なめずりをしていた。
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こまっちゃうんだからー
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