徳を積む?
その子はものの数分で私のいる階段のもとへやってきた。
私は手招きをして言った。
「私は魔法売り。なにか叶えたいことはあるかい?魔法で叶えさせてあげる。」
それを聞くと男の子は泣きそうな顔で言った。
「お願いです!どんな病気でも治せる魔法をください!」
私もすぐに渡したい気持ちも山々だったが、前に暴れまわった野郎がいたせいで私も慎重になっていた。そのため、すぐには渡せず一度話を聞くことにした。
「とりあえずこちらにどうぞ。」そう言って奥へと招待した。男の子はとぼとぼと歩いてついてきた。
さて。と私はいつものように手をたたき、奥からケーキを飛ばせて持ってくる。
「食べて。」
そう言いながら、私はいすに座る。一方の男の子はそのケーキを食べずにだんまりと下を向いている。
黙り込むのならばと私は用途を聞いた。その最後に、話さないと魔法は渡さない、と軽い脅しのようなものも含めた。男の子はやっと口を開いた。
「姉の病気を治したいんです!」
私は嫌みのように言った。
「病院では治らないの?」
するとまた泣きそうな顔で言った。
「お医者さんが[あとは死を待つしかない]ってお母さんに言っているのを聞いちゃったの。その次の日に魔法で治癒をするよ、って学校で言っている人を見たの。それで頼んだの。そしたら、断られたの。[遠い、安い]って。」
うーん。長いし泣きじゃくっているから、ほとんど聞き取れなかった。
しかし同時に、こんな子がこの悪用したりするだろうか、と疑問に思った。その結果。
「わかった、じゃあ魔法をあげよう。その代わりに対価として終わったら結末を教えて。」
男の子は、いいの!?と驚いた。その感情を無視して私は言う。
「使い方はその人に触れてから唱えるの。『治れ』と。そうすればどんな病でも元通りになる。さぁそれで早くお姉さんの元へ行きなさい。」
私は部屋からその子を追い出した。私の心は少し不安になりつつも達成感で隠された。
「ピールリピールリ」と美しい音が部屋にだけ響いた。
読んでいただきありがとうございます!
これを書いてて思うのです。
転換点なくない??
どうしましょうか、どうしましょうか




