ちゃんす
昨日は楽しかった。しかし、これでは自作自演の悪役だと思われてもおかしくはない。私が魔法を売っているのはこんなことのためじゃない。これじゃないのに…。
一度このことは忘れよう。その矢先、目の前には二人の生徒が並んで歩いている。
一方は真面目な高校生徒会長、そしてもう一方はそちらと同級生で、教師から悪い意味で一目置かれているヤンチャな子だ。彼らはとても仲良さげに談笑して歩いている。
さて、ここで問題点が一つある。私の部屋には私を除いて一人しか入ることはできない。どうしようか。
とても悩ましい。両方取りたいな、両方取るか。
「お兄様方、魔法はいりませんか?」
生徒会長が魔法か、とつぶやき、ヤンチャな生徒がうなずく。そして声をそろえて言った。
「いらない。間に合っています。」
「なんで!!!!???」
思わず声を上げてしまった。するとヤンチャな生徒の方が話し始めた。
「こういうのって大概詐欺だろう。それに昨日魔法で先生が暴れまわってたからな。今は魔法にマイナスのイメージしかないんや。こんな時に魔法なんて持ってたら感じ悪いだろ?」
ぐぬぬぬ、言い返すことができない。それなら…。
「ケーキだけでも食べて行ってくれない?商売道具なんだけどこのままだと腐りそうなの。助けると思って、ね?お願い!」
生徒会長の方が仕方ないな、と言うように溜息を吐き承諾をした。
二人の姿が消えた、その代わり私は部屋の奥から出られなくなってしまった。様子は見れるから問題ない。
「これがケーキです。」
そう言って果物の多く入ったケーキとチョコレートケーキを皿の上に置いた。
「あなたは?」と聞かれたが無視して続けた。
「良ければ二人はどういう関係なのか、おしえてほしいなー」
二人は一瞬黙り込んだが、しばらくしてヤンチャな方が口を開いた。
「実は、俺が煙草、飲酒、賭博をしてる、っていう完全に嘘の噂が広まっててな。それで舵来に相談してたんだよ。で、今に至るってわけだ。」
なるほど、つまり不良というのは根っからの嘘ということだな。ここから魔法を受け取らせる方法とかあるのだろうか?私は魔法を広めて理想を叶えたい。つまり彼らに広められるのは最高の機会。一か八か私は聞いた。
「その噂をすべて払拭すれば魔法を貰ってくれるかい?」
不良(噂)はツッコむように言う。
「つーか、まず姿出せよ。」
読んでいただきありがとうございます!!!
二項対立っぽいものを入れたかったのですが技術と展開に阻害されて不可能でした。
かなしみ




