生きている
集会は終わり、皆自身のクラスまで帰っていく。校長は下を向いて立ち止まっている。それは私の感情を大きく動かした。一度店のある階段下まで戻る。しかしそこには店が無く、店を出すこともできない。あるのは中に置いてあったお金とお菓子の材料だけが床に散乱していた。
「あれも魔法だったんだね。」
後ろから丹林に声を掛けられた。その言葉で本当に生命を実感した。
魔法なんて存在しない、私の生きていた普通の世の中。死ぬ前と変わったことは世界が年を取ったということだけ、ほんのそれだけ。
感傷に浸りながら私は頷いて、床にあるものを拾い上げる。彼は無言でそれを手伝ってくれた。
内心では彼が店に来なかったことを責めながら、それとなくその理由を聞いた。すると彼ははっきりと答えた。
「父さんと話し合っていました、あなたのことについて。」
それを聞いて私は彼を勝手に悪役にしていたことを反省した。二人で物を拾い上げながらも静かな時間が流れる。全て拾い終わった後に彼はすぐに去った。
私はこれからのことを考え始めた。
身体の年齢は11歳、戸籍はおそらくもうない。学生証は偽物。手元にあるのは51万円。これがあれば…と思ったが、この程度ではどうにもならない。
落ち込み、ため息を大きくつく。途方に暮れ、店のあった場所に座り込んだ。眠気が私を襲う。
数分後の私は浅く眠っていた。
前に同じ音を聞いた。こつこつという足音が聞こえる。その足音は止まり、優しい声で言う。
「父さんが養子に来るか?だってさ。なぁ、どうするよ掛須?俺は歓迎だよ。」
読んでいただきありがとうございました!!!
終わった!!終わり!30話って色々な意味できつい。
もしも「へったくそだなぁ」とか思われていましたら、文句を書いていってくださいね。参考になります、




