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譲渡と金策と

「まずは、ストレス除去、次に疲労除去、そして対象優化。選んでください。」

納雅にはいろいろとツッコみたいところはあったが、とりあえず目先のことから処理するために一つ質問した。

「対象優化ってなんなの?」

少女は優しく答えた。

「対象の人があなたにやさしくなります。これで選べますか?」

ふふっ、と納雅は笑い、選択をした。

「疲労除去で。」

少女はこくりとうなずいた。その瞬間納雅は家にいた。時間はあの時から10分も経っていない。靴もかばんも両方ある。そしてイレギュラーなものが二つ。一つはあのケーキ、そしてもう一つはメモ用紙。これで夢でも幻覚でもなかったことを理解した。

メモ用紙の中身を読む。

[魔法の使い方 頭の中で疲労除去と唱えてください。そうするとたちまち疲労感が消えます。安心してください、デメリットはありませんので。]

その日以降、納雅の顔色は全く違い、明るくなった。


(お金…。そうだ!2回目の商売をやりましょう。ターゲットは…ちょうどいいのが今帰りじゃない!)


階段を下るのは、中年太りの40代高校教師。そして財布にはかなりの量の札が入っている。

少女は声を掛ける。

「そこの紳士さん。いいものを買いませんか?あなたは知っているけど手に入れられていないもの。それを私は売っていますよ?」

男は目の色を変えてこの店へ向かってきた。そして言った。

「それって魔法か?噂の魔法ってやつなんか?」

少女がこくりとうなずくと、男は店にずかずかと入った。周囲からは彼が階段下でただ立ち尽くしているように見えている。その映像は一部の生徒によって目撃され、それらはとても面白がって写真を撮ったそうだ。

少女は男に一つ聞いた。

「単刀直入に聞きましょう。どんな魔法が欲しいのですか?」

男は10分ほど悩んでから答える。

「催眠術、時間停止、それと…」

気だるげな少女はその悩んでいる間におっさんの財布内の札数を数えていた。そして回答を聞いて気付いた。

(間違えた、これは…だめだ。)「すみませんそれらは今ないんです…ほかに何かご希望はありますか?」

今度は5分悩んでから答える。

「じゃあ、読心術ならあるか!」

少女は悩んでから聞いた。

「念のため聞きますが、用途は?」

「生徒の理解度をわかるようにするためだ。」

「ホントは?」

「妻の機嫌を完璧に制御するためです…」

少女はこれくらいなら良いだろうと、早速請求書を作り始めた。

「本来、お値段は96万円となるのですが、3名以上にこのお店の存在を伝えてくれるのであれば56万円まで下げましょう。買いますか?」

40代は約束しよう、と言いながら財布57万円中の56万円を支払った。

少女は使い方を説明し男を帰した。

ギャアギャアという恐竜のような鳴き声が階段の近くで響いた。

読んでいただきありがとうございます!!!

展開を早くしたい、もっと進めたいと頑張っているのですがなかなかに文字数がかかりますね…。

1話がもっと長くてもいいのでしょうか?

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