episode 1 一生のお願い
高校に入学した美優。新しい生活に心躍らせていると一人の柊星という男の子に恋をしてしまう。だがなかなか話しかけれず、男の子になっていっそのこと友達になりたいと感じ、ベッドの中で強く男の子になれるように祈った。
自分のベッドにつきため息をつく。美優は考え事をしていた。
3ヶ月前、高校に入学した美優は指定されたクラスに行き席に座った。初めての高校生活、新しい友達,部活,そして「恋愛」なんて浮かれながら初めて見るクラスメイトが教室に入ってくるのを眺めていた。クラスメイト達の中学校の偏見部活動当てゲームをひとり頭の中でしていると一人の男の子が入ってきた。「あーこりゃ絶対バスケ部だな。待てよ。私などタイプすぎる」などと考えていたが、その男の子を毎日見る内にどこにいてもその男の子をかんがえてしまった。その男の子の名前は柊星というらしい。これが恋なのだろうか、青春が始まったと思った。しかし美優は極度のコミュ障だったために一度も話しかけることができなかった。そのせいか、柊星と仲良くくっついたり話したりしている男友達を羨ましく思った。「私も男の子だったらもっと仲良くなれるし、話しかけれるんだけどなー」そう思った。きっと私なんか柊星に釣り合わないし、いっそのこと男友達くらいのノリで仲良くなりたいと思った。その日の夜、美優はベッドにくるまり神に祈った。「神様一生のお願いです。私を柊星くんとお似合いのノリが良くてせっかくならかっこいい男の子にしてください!」ほんのちょっとした考え事程度だった。