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魔法修復物語  作者: 小説を書いてみる初心者
異変の始まり
3/6

異変の始まり

少し無理矢理感があるけれどすみません!()

なんとなく外を散歩していると聞き慣れない音が聞こえた。音源は研究所の中からだろうか。しかし、研究所の中にこのような音を発するものはなかったような気がするが。

 どこから音が鳴ってるか気になり、私は小走りで研究所に向かった。


---


 明らかにコアルームから音が鳴っている。いつもはこんなことはない。おそらく、いや、明らかに異常事態だろう。しかも何事かコアルームに繋がる自動ドアが開かない。一体、何が起こっているのだろうか。


 なんとかしてコアルームに入ると中ではけたたましい音が鳴っている。あたり全体がいつものような色でなく赤色の光を放ってる。そして、いつもはグラフや何かしらの図を表示している画面には、何かを訴えるようにたくさんの文字のようなものが見える。少しどうするか考えていると後ろからドタバタと足音が聞こえた。

「一体どうしたんだ!何が起こっている!いやそれどころではないな。君はマニュアルを見ながら対処してくれ!」

 そう言いながらリーダーは、棚の上に置いてあるマニュアルを私に投げつけた。パラパラとページをめくって中を確認し始めた。

 画面はますます赤くひかり、私に急げと言わんばかりに音が大きくなっていく。マニュアルを確認すれば、この状況を打開できる方法が書いてあるだろう。しかし、マニュアルは今ではもう使われていない、というより元から使われていなかった文字で構成されているらしい。今では大体の文章は翻訳されているが、一部は暗号のようになっていて今でもわかっていない。これを作った人はそうでもして読ませたくなかったものがあったのだろうか。書かないという選択肢もあったのになぜ暗号にまでして残したのだろうか。そんなことを考えているうちに赤く光ってる画面と似たようなことが書かれているページを見つけた。

「リーダー!おそらくこのページなんですが。。。」

 私は応援を呼んでいるリーダーに話しかけた。

「あったのか!見せてくれ。」

「いや、しかし。。」

 リーダーはそのページを見て少し固まった。理由は簡単に想像できる。

「このページは解読されてないのか。」

「そのようです。これはどうしたらいいのでしょうか。」

「今応援を呼んだからおそらく翻訳-解読班も来るだろう。ついたらこのページを解読してもらおう。おそらく無理だろうが。」

 少し考えてからリーダーは言った。

 実際、このマニュアルを解読するのに途方もない時間をかけているらしい。しかも該当するページは文字数が多く、もし彼らが到着したとしても解読には相当時間がかかるだろう。


 時間が経つとともに事態は悪化していった。画面が端から黒くなっていき、黒くなったところから粒子と粒子が反発しているようにばらけていっている。そして、コアを中心として風が吹き始めた。パラパラとページがめくれる。そしてさっきから音量は変わってない。最大に達したようだ。

 少し遅れて応援に駆けつけたメンバーが来た。リーダーと少し話してからメンバーは一斉にばらけて各自に場所につき何かを始めた。

 何か手伝えることはないだろうかと近づこうとするが風が強く進めない。風に沿ってコアを中心としてまわればたどり着くかもしれない。そう思い転ばないようにゆっくりとかがみながら向かった。

 歩きながらコアの方をみれば、もう画面は全てが黒くなってしまいほぼ何も見えない。もともと文字があったであろう場所は少し黒さが違うものの、色はほぼ変わりがなく読めない。コアを中心として吹いていた風はいよいよ強くなり黒くなった画面もそれに合わせてゆっくりと回転している。


不意にガラスが割れるような高く、そして大きい音が聞こえると同時に周りは白い光に包まれた。そして私は後ろに吹き飛ばされた。


視界が晴れるとコアルームの中心にあったなくてはならないものがなくなっていた。

部屋が沈黙で支配された。


---------

---------


 「今起こったことを整理しようじゃないか。」

珍しくリーダが真剣な顔で話し始めた。コアが消えた後に来た人は、風のせいで散乱してしまった書類などを片付けている。

「今、というより、コアが消えてから魔法石が動かない状況にある。といっても、あの騒々しい音がなる前から動きは変だったがな。」

「動きが変だったというのはどういうことでしょうか。」

おそらく研究班の誰かが質問をした。さっきの風に飛ばされたのか胸についているバッチの一部がない。

「連絡装置の中には魔法石が入ってるやつとそうでない奴があるのは知っての通りだが、魔法石が入ってるやつを使った時、音がちゃんと伝わらなかった。」

「と言うことは魔法石はコアの力によって動いていると言うことか?」

「魔法石はコアからどんなに遠くにあっても動くからそれは否定されてるでしょ。」

「なんか画面が黒くなってたのも気になりますね。何かにコアが攻撃された線を考えるのが良いかもしれませんね。」

 何やら少し、いや大幅に論題がズレているが議論が始まったのでここは待つとしよう。話を振られたら議論に混ざるのは良いとして、結局はあれは何があったのだろうか。

 整理してみれば音が鳴ってからコアの様子がおかしくなり、コアが消えたと言うこと。そして周りの画面は端から黒くなっていったと言うこと。

 整理しても意味がわからない。さっきコアが何者かに攻撃されたと考えていた人がいたが、コアを攻撃すると言うより、持ち去った、が正しいのではないだろうか。コアが魔法石と大きさが違うだけで同じであるならば壊れたときは粉になるはずだ。しかしコアのあった場所を見れば、粉は見当たらない。

 と言うことはコアは壊れてはいなくどこかに移動したといーー

「大変です!空中都市の大半が崩壊しているようです!」

連絡班の誰かが走ってきて叫んだ。

「本当か?崩壊したのは全てではないんだな?」

「え?はっはい。そうです!」

「おいこれ、もっと状況がわからなくなったぞ?」

リーダーは半ば呆れた様子で言った。

「リーダー、何かわかったんですか?」

「お前は空中都市は、どのように浮いてるかわかるか?」

「えーと。魔法石の力を使用したはずです。。」

昔に習ったような気がするがあまり覚えてない。

リーダーは話しを続ける。

「そうだ。私は空中都市が崩壊したのは魔法石が動かなくなったからだと思った。しかし、まだ浮いている都市もあるらしい。」

リーダーが言っていることが少しわかったような気がした。

「と言うことは、すべての空中都市が崩壊していないとおかしいと言うことですか?」

「つまり、そういうことだ。」

 確かにこれは謎である。おそらく今は魔法石は使えない。それなのに魔法石の力を使用して浮いている都市の一部はまだ浮いていると言う。と言うことは一部では、まだ魔法石が使えると言うことだろうか。

 場所によって使える場所と使えない場所を比べれば何かわかるかもしれない。

「すみませんが、今も浮いている空中都市の位置を教えてくれませんか?」

「はい!わかりました!」

 たたたた、とさっきの連絡班の人が走っていった。


---------

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連絡班の人が帰ってこないまま夜になってしまったので解散となった。議論、と言ってもいいのか危ういレベルの話し合いだったが、話がまとまらなかったので明日あたりにもう一度話し合うために連れ出されるだろう。

 廊下を歩いていれば後ろから駆けってくる音が聞こえた。

「よぉ!調査班よぉ!」

 そういいながら背中を叩いてきたのは連絡班の1人、レアルだった。

「前に調査班から、冒険-探検班に変わったよ。まぁ、変わりはないけど。」

「内容は変わらないじゃないか。」

 なんてことのない話をしながら2人で廊下を歩いた。

 彼はさっきまで山の下にいたらしく、現在どうなってるかよくわかっていなかったようだ。

「まじか〜。コアって消えることあるんだ〜。初めて知ったよ!」

「それが異常事態なんだって。。。」

「あ、そうそう。魔法石の秘密って知ってるかい?」

いかにも私がそれに関して知らないと思って、少し煽ってるかのような顔で聞いてきた。

「魔法石には何かしらの文字が埋め込まれているってこと?」

「あ〜しらないか。。え、なんで知ってんの?」

「魔法石がただの石になる事態なんてとんでもないことじゃないか。あの後、その研究者は失踪したらしいけどね。」

「ああ、その続きは何をやる予定だったんだろうな。」

 その時、彼の連絡機が細かく震え、誰かが連絡を入れているようだ。なぜか連絡班の連絡機は魔法石を使っているのになぜか動いているようだ。

「ねえ。その連絡機使えるの?」

「ああ、なんか問題でもあるのか?」

「いや、今魔法石はなぜか。。。いや、まあ、大丈夫です。」

「わかった。ちょっと待ってな。」

---

「やっべ。リーダーは今どこにいるんだ?」

 彼は届いた連絡を聞いて少し焦ったようにきいてきた。

「今さっき解散したから多分まだ近くにいるんじゃないかな?」

「まじか!わかった!ありがと!」

 そう言ってまた走っていってしまった。リーダーがいると思われるところと逆方向に。

 何やってるんだ、と思い教えてあげようと思ったがもう視界から外れていた。

読んでくれてありがとうございます!

感想や下の評価を星5にしてくれると作者が喜ぶのでお願いします!(?)

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