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under the influence/
under the influence/
こころに色は無し
我らに色は無し
唯移ろい過ぎる色を時と呼び
季節をなぞり
感情たちがひしめき合う
静まれ静まれ
夜明けの東雲の彩雲のように
彩りは声もなく加速していくのだ
肉体の内の命が燃え上がっている
身の内の灼熱が背中を焼いている
熱い情動が鮮血こそ第一義と喚いている
声に従うな
わたしたちはそれを支配するもの
思念は細胞を従わせるもの
生理学の理論を妄信するな
姿ない我らの限りなき透明は脆弱ではない
それこそが肉体たちのメタとしてのコピーであり
いずれAIとして実現されるであろう知性の対極である
但しそうなれば
under the influence
などとは二度と言えなくなる寂しさはあるけれど
これはエッセイではない?しかし詩とはどうしても私的な会話だ。エッセンスとしてエッセイと親和してしまう。曰く分かち難く在る境界を、わたしたちは「あわい」と呼び、そこに日本的な曖昧さの表現がある。もしくはアジア的に結論を未来に委ねるという流体的な意味の捉え方か。