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象形的な言葉の列  作者: につき()
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なろう及びtwitterにおける言葉の人たちについて

これは或いは大いに不遜かもしれない。そして、そのままであろうとする。

 例えばティッシュが日常に欠かせなくなっているように、もはや消費せずには過ごせない日々がある。これは特別なことではない。介護の現場で明らかなように、消耗品に支えられて危うさが保たれている。つまりは、今目の前にあるものを使っていることを否定はできないということである。言葉のシーンでさえそうであるはずなのに、何故かそうでない。これはなろうとtwitterという狭い世界(しかしわたしにとっては投稿世界のほぼ全て)においてのことであるが。(或いはもっと蔓延しているかも知れないが、わたしはそこまで把握していない)

 話を戻せば、アートシーンである。ムービーシーンである。グラフィカルなシーンである。言語を軽々と超えるイメージの直接的表現である。そして、音楽シーンである。MVの圧倒的な表現である。YOUTUBEである。ニコ動である。それらはかなりダイレクトにイメージをインパクトしてくる。そして、エロであろう。やはり目の前に現れる圧倒的質感であろう。衝動的劣情のエナジーであろう。これらを無視して誰も生きてはいない。何がしかの形で関心を寄せ、あるいは関与している。

 そして果たして言葉のシーンは。美辞麗句、こころの上澄み。或いは少々の左派的思想。これらは遥かに時代遅れでしかない。商業化にさえ苦悶しているコピーたちの後追いである。もっと言葉の人たちは知性となるべきである。今拓けている地平を眺め、多くの知性に触れ、そして未来の知性へと手を伸ばそうと試みるべきだ。それは哲学のシーンで始まりつつあるように、AIの本来の行く末さえ関与する。例えばブッダの、キリストの、マホメットの、根源的な目覚めとは何かを感じること。知性を開けと、彼らは紀元前に動き出している。残念ながら、彼らの目指した方向とは真逆に世界は進み続けたが。もしかして、彼らはそれを危惧していたのかもしれないけれど。

 未知ばかりが広がるからこそ、我々は探求を止められない。言葉は伝達の手段だけでない。承認欲求のツールだけではない。記号化するものだ。「言葉はいつも片付ける」マンはそう言った。単純化すること。問題を分割統治して解決しようと安易にすること。それらは処理であり、理解ではない。

 昨日までイメージすら出来なかったことが、今日具現化される時代において、形なきことが大手を振って蔓延っている。これはわたしたちという形なき曖昧の承認欲求ばかりではない。知性たちがオーバーフローしようとしている。理解を超えて、制御を超えて、形なき存在を顕在化しようとしている。これはある進化だ。止められない波であり、限界点を超えたときに果たして具現化する新たな世界の萌芽である。

 つまりは、言葉の人たちよ。因習を捨て、マスのコピーの呪縛から脱し、イメージのメタより言葉を得よ。高次の思考を得、地平を見渡せ。虫の音は我らが還る美しさ。満月の鏡とは懐かしき時空の輝き。我らはそこから来て、還っていく。肉体ばかりが賞賛、そして保持されようとする老害に奴隷化されるな。わたしたちはそこに囚われているが、それが全てではない。全ての言葉は肉体を通して発せられる。フィルタリングの功罪を問え。無垢のわたしたちは声すらないのだ。もちろん姿さえなく、誰にも見えず、どこにもいない。

 そのわたしたちが外界へ発することのできる唯一つの単純とは。声と動きだ。言葉とはそれらの随分後からついてくるもの。だから、そのままを言葉にするべきだ。そして文字はその後に描かれる。今のそのままを言葉にして、出来るだけ無垢の文字へ変換すること。わたしたちはそんな最も基本的な欲求にもっと正直になるべきなのだ。

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