存在証明
注意:暗い詩なので不快になる可能性があります。
苦手な方はバックしていただけると幸いです…。
いつしか心が悲鳴をあげていた。
『誰か、僕を助けてくれ!』
必死の叫びは届くことなく、暗い部屋に反響し、消える。
助けてくれよ。
僕が弱いことはもう解っているんだ。
僕が狡いことも、僕が汚いことも全部全部解ってるから。
お金なんていらない。地位なんていらない。
そんなものは望んでいないから。
誰か僕を助けてくれ!
凍え死んでしまいそうだよ。
寂しくて、狂ってしまいそうだよ。
つらいよ。げんかいだよ。
…さみしいよ。
本当に何もいらないから。
誰か僕を助けてくれ!
そうやって、必死になって叫んだ。
僕を見てくれよ。こんな醜い僕をさ。
そんな時、気付いたんだ。
最善で、最高の…
存在証明をさ。
窓から手を伸ばして、思い切り下へと堕ちてみた。
誰も助けちゃくれないよ。僕だって助けなかったんだから。
救いなんて、初めからなかったんだよ。
空気を切り裂く音がして、頬を冷たい風がかすめた。
さよなら。愛しい家族。
さよなら。優しかった、唯一の友達。
どうぞ、こんな僕を罵ってくれ。
怒りでもいいさ。恨みでもいいさ。
なんだって構わないよ。信じられるのは、君達だけなんだから。
きっと、皆僕が居たことをいつかは忘れてしまうんだからさ。
『save me!』と何度叫んだのだろう。
『help me!』と何度泣いたのだろう。
その度に何かを諦めて
その度に誰かを信じなくなった。
…もう、限界さ。
さよなら。
…これは私の存在証明。
私は、『生きていましたか?』