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あの日の空  作者: 夏実
8/11

別れ



2人は手をつないで丘をおりた。夕日を背にして。


そう言えば小さい頃いつも2人でこうやって帰ったなぁ。歌を歌いながら。


夏は歌い始めた。



夕焼けこやけで日がくれて


山のお寺の鐘が鳴る



お手て繋いで皆帰ろう



カラスといっしょに



帰りましょう



2人でこうして帰るのも今日で最後。

明日の今頃にはもう冬也はいない。 







ついに別れの日…

夏は眠れなかった。


「夏…俺もう行かなきゃ。」

「もう行くの???」


「うん。」


冬也はとても悲しそうな瞳だった。



「行かないで…。」




「ごめんな…俺は死んでも絶対夏を忘れない。生まれ変わっても忘れない。忘れたくないんだ。」


冬也は夏を抱き締めた。



「俺だって行きたくない。こんなことしてても時の流れの中で生きてる俺たちは流れに逆らうことはできないんだ。生まれ変わったらまた会おう。また会う時は平和で幸せな世界がいいな。ばいばい…夏。愛してるよ。」



夏からそっと離れて行く冬也。夏は何も言えない。



本当にこれでいいの???最後なのに。このままお別れは嫌だ。



「冬也!!!!!!!」



夏は大声で叫んだ。

冬也は足を止めてふりむく。不思議そうな顔でこっちを見ていた。



「冬也!!!私冬也と会えて良かった!!!!私と冬也は2人で一つ。今度は2人で幸せになろう!!!」


冬也はにっこり微笑んで言った。



「おう!!」





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