第九話『ノルムン市場』
帰路に着いた。
神父様が話した、魔物の資料を探すため、地下室で本を漁ってみることにした。
「これじゃない。これでもない」
「クネヒト、本を漁ってなにしてるの」
ノルンが後ろからちょこんと顔を覗かせる。
「神父様が話した魔物が載ってるかなっと思って探してるんだ」
「ふ~ん」
だめだ。
どれも関係ない本ばかりだ。薬草とか武器とかだ。
文字は読めないけど、絵は描かれているから、だいたいはわかる。
「ノルン、図書館って村にあったりする?」
「ないけど。市場でなら本が売ってると思うわ」
「いってみよう」
「ふふっ、いいわよ」
♰♰♰
馬に乗って山を下る。
ノルムンと呼ばれる市場に着いた。
市場には魚や肉が並べられ、商人たちが客を争奪している。
客も商人も活気にあふれている。
「安いよ。安いよー。そこの旦那と嬢ちゃん、ウチの商品みてみないかい」
「大丈夫です」
「お嬢ちゃん、つれないなー。まっ興味がでたらいつでも来てくれよな」
「結構です」
ノルンはかなり強気だ。
市場、慣れしてるのかも。
ドン!
ノルンに気を取られたら人にぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい」
「スンスン。あなた主と同じ匂いがしますねぇ。私の勘違いでしょうか」
「えっ、なにを・・・」
「おい。ヴィクセンなにしてる。邪魔になってるだろ」
ローブを被った男と、
同じくローブを被った女がクネヒトの目の前で話している。
「ダッシャー、この人からクネヒト様と同じ匂いがする」
「!?」
「クネヒト様なら死んだはずだ」
「そうだよね。私の勘違いだったみたい」
突然、現れた二人はクネヒトを知っているかのように話した。
「さっさと悪魔狩りにいくぞ」
「うん」
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なんだったんだろう・・・。
「変な人たちだったね。あっ!クネヒトみて。あそこに本が売ってる」
市場から離れたところに店があった。
タバコ屋さん、みたいな作りの店だ。
「ごめんください」
店の中から老婆が現れた。
「ああ、いらっしゃあい」
「ねぇおばあちゃん、そこにある本を買いたいんです。試し読みとかできないですか」
「お嬢ちゃんが可愛くてもだめ」
「全部セットで50ギルだよ」
「むぅ。おばあちゃんのケチ。わかったわ。はい50ギル」
「毎度」




