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第七章 レインは、選ばれる側をやめた
地下区画を出たあと、
レインは一晩眠れなかった。
正しいことは、
理解できる。
だが――
納得はできなかった。
「未来のために、
今を奪う」
それは、
誰の判断だ。
翌朝、
レインは再び
地下への扉の前に立った。
鍵は、
ヴァレンから渡されていた。
「使うかどうかは、
君に任せる」
そう言った顔が、
頭から離れない。
扉を開けると、
ミレアがいた。
「ねえ」
彼女は笑う。
「私、
外に出ちゃだめ?」
その一言で、
レインの中で
何かが切れた。
「……出よう」
それは、
反逆の始まりだった。




