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最終章 嘘のない世界で
世界は、
少しだけ不便になった。
だが、
少しだけ
息がしやすくなった。
冒険者は、
自分で依頼を選び、
自分で責任を負う。
死んだ者は、
死んだと悼まれ、
生きている者は、
生きていると認められる。
完璧ではない。
それでも――
嘘よりは、
ましだ。
ミレアは、
今日も空を見ている。
いつか、
間違いを犯すかもしれない。
それでも、
選ばれる前に
消されることはない。
レインは歩く。
選ばれない世界を、
選び続けるために。
ギルド長ヴァレンは、
もう嘘をつかない。
それでいい。
この世界は、
誰か一人が
背負うには、
重すぎるのだから。




