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第24章 呼ばれない日 第1話 予定のない朝
朝。
目は、
いつも通り
覚めた。
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でも。
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予定が
ない。
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携帯は、
鳴らない。
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着替えて、
外に
出る。
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畑の方から、
音が
する。
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ヒカルは、
足を
止める。
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「……今日は」
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「……行かない」
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自分に
言い聞かせる
ように。
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家に
戻る。
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机の上。
ノート。
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開く。
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書く
ことが
ない。
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昼。
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村の
若者が
通り過ぎる。
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「……あ」
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一瞬、
目が
合う。
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「……おはよう
ございます」
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「……おはよう」
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それだけ。
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呼ばれない。
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頼まれない。
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聞かれない。
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午後。
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外の現場から、
笑い声。
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ヒカルは、
窓から
見る。
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指示は、
飛んでいない。
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相談も、
ない。
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でも。
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止まって
いない。
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夕方。
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空が
赤く
なる。
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ヒカルは、
縁側に
座る。
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「……役に
立って
ない」
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そう
思った
瞬間。
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「……いや」
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言い直す。
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「……役目が
終わった」
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胸の
奥が、
少し
空く。
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でも、
嫌じゃ
ない。
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ログ。
「呼ばれない
日」
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「……それは」
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「……失った
証」
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「……同時に」
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「……残した
証」




