第21章 選ばれる理由 第1話 外から来た話
昼。
村の入り口に、
見慣れない
車が
止まっていた。
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「……誰だ?」
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畑にいた
村人が、
手を
止める。
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降りてきたのは、
二人。
作業着じゃない。
泥も
ついていない。
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「……こんにちは」
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「……この村で
畑を
見ている方を
探してます」
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ざわり、と
空気が
動く。
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「……誰の
ことだ」
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少し
間があって。
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「……ヒカル」
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その名前が、
自然に
出た。
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ヒカルは、
畑の端で
立っていた。
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「……僕?」
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男の一人が
近づく。
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「……あなたが
ヒカルさん
ですね」
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「……話を
聞いて
ほしい」
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集会所。
机を
挟んで
向かい合う。
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「……うちは」
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「……いくつかの
村を
回ってます」
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「……管理の
仕方を
見て」
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「……人を
探している」
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ヒカルは、
すぐに
答えない。
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「……なぜ」
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「……僕」
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男は、
少し
困ったように
笑う。
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「……正直に
言います」
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「……あなた」
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「……一人で
回して
いない」
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「……でも」
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「……村は
回っている」
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ヒカルの
胸が、
小さく
鳴る。
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「……任せて」
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「……手を
出しすぎない」
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「……それが
できる人」
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「……少ない」
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別の男が
続ける。
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「……あなたを
欲しい」
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「……ここじゃ
なく」
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「……外で」
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沈黙。
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ヒカルは、
机の
木目を
見る。
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「……村は」
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「……どう
なる」
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「……あなたが
いなくても」
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「……回る
でしょう」
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その言葉が、
少し
痛い。
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集会所の外。
若者が
待っている。
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「……ヒカルさん」
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「……何の
話
でした?」
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ヒカルは、
すぐに
答えなかった。
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「……選ばれた」
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「……仕事」
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若者の
目が
揺れる。
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「……行く
んですか」
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ヒカルは、
空を見る。
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「……まだ」
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「……理由」
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「……考える」
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ログ。
「選ばれた」
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「……でも」
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「……選ぶ
のは」
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「……僕」
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「……理由が
必要」




