表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
田んぼのポンコツロボット 〜今日も泥だらけ〜  作者: さくらんぼ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/109

第3話 それでも、隣に立つ

 朝。


 畑に出ると、

昨日倒れていた苗が

まっすぐ立っていた。



「……生きてる」


 ヒカルが、

小さく言う。



 若者が、

ほっと息を吐いた。



「よかった……」



「……うん」



 そこへ、

村の人たちが

集まってくる。



「昨日の苗、

どうなった?」



 ヒカルは、

隠さなかった。



「……倒れた」


「僕が、

教えた」



 空気が、

一瞬止まる。



「でも」



「……直した」


「一緒に」



 誰かが、

苗を見る。



「……問題なさそうだな」



「全部じゃ

ないけどな」



「それで

いい」



 その言葉に、

ヒカルは

少し驚く。



「……いい?」



「ああ」


「最初から

完璧なやつなんて

いない」



「教えるなら、

なおさらだ」



 若者が、

小さく頭を下げる。



「……自分」


「ヒカルさんが

前に立つと

思ってました」



「でも」



「隣に

いました」



 ヒカルは、

少し考えてから

言う。



「……前、

怖い」



「上も、

怖い」



「隣なら」


「……逃げない」



 若者は、

笑った。



「それ、

分かりやすいです」



 作業が始まる。


 今日は、

ヒカルは

指示を出さない。



「……どう

思う?」



 そう、

聞くだけ。



「……水、

少なめ?」



「……いい」



 言葉は、

短い。


 でも、

ちゃんと

返る。



 遠くで、

子どもたちが

見ている。



「ヒカル、

先生じゃないね」



「うん」


「……一緒の人」



 夕方。


 畑は、

昨日より

整っていた。



 ログ。


「今日は、

前に立たなかった」



「上にも、

ならなかった」



「……でも」



「誰も

置いていかなかった」



「教えるって」


「引っ張る

ことじゃない」



「……隣に

立つこと」



「それなら」



「僕にも

できる」 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ