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第2話 呼ばれない判断
昼過ぎ。
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現場が、
止まった。
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音が
消える。
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遠くから、
ざわめき。
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ヒカルは、
畑で
手を
止める。
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様子は、
見に
行かない。
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しばらく
して、
若者が
走って
くる。
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「……あ」
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止まる。
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「……いや」
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言いかけて、
飲み込む。
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ヒカルは、
何も
聞かない。
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若者は、
息を
整える。
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「……自分で
決めます」
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走って
戻る。
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夕方。
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再び
機械の
音。
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少し
遠回り
だけど、
動いている。
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村の
大人たちが
集まる。
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「……ヒカルは?」
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「……呼んで
ない」
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「……でも
進んだ」
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沈黙。
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ヒカルは、
畑を
片づける。
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土を
払う。
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空を
見る。
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「……呼ばれ
ない
判断も」
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「……悪く
ない」
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ログ。
「呼ばれなかった」
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「……それは」
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「……失敗を
引き受ける
人が
生まれた
証」




