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祝日組寮のアルカナ  作者: よつば ねねね
3章「夏組親睦会」
29/67

29話「増えちゃう女生徒」

「ここがビーチか…綺麗なとこなんだけどなあ」


「怪異が起こるのは決まって夜らしいから…今は安全な時間帯なのかもしれん」


「…わ、おっきい羽根」


「海鳥のものか?」


「どうだろう、私人間以外には詳しくないからな

 でもこの大きさの羽ならかなり大きな鳥だと思うよ!

 人間とも変わらないくらいのサイズかも

 もしかしたら天使族の羽だったりして!」


「天使?」


「うん!先輩も知ってはいるでしょ?天使は実在するんだよ

 過去にこの魔法世界に『魔力』を与えたのも天使族だって言われてる

 ちゃんと記録だって残ってるんだから」


「話には聞いているが王族の私ですら会ったことは無い

 伝説上の人物の様な認識だ」


「そんな天使に遊助はあってるのかあ…いいなあ

 私も天使になれたら…うふふ

 この羽!ちょっと調べてみようか!

 もしかしたら何かの手がかりになるかもしれないし!」


「南棟の入り口付近に図書室があったぞ」


「行ってみよ!」


「あの」


「?」


「ルハートさん…よかった!ここにいたんだね」


化粧っ気のない、水着を着た可愛らしい少女が私に声をかける。

水着を着てるって事はさっきの子たちの友達…?


「私、高等部1年夏組のリーニャ!

 ごめんね、あの子達感じ悪くって…ルハートさんって美少女で有名でしょ?きっと嫉妬してるんだと思うの 

 不快な思いさせてたらごめんなさい」


わー!この子わざわざ謝りに来てくれたの!?何ていい子なのかしら!

あの子達と違ってメイクも薄いし!まさしく天使だあ


「これ!お詫びによかったら!

 今夏組で流行ってる虹色ドリンクなの」


「可愛い!私にくれるの!?」


「うん!ルハートさんが少しでも夏組を嫌いにならないといいなって」


「ならない!ならないよ!ありがとう!」


クレアと先生以外の女子が私に優しくしてくれた…!この学園来てから初めての経験だー!


「じゃ、私行くね!夏組を楽しんで!」


リーニャちゃんはそう言って春風のように去って行った。


「もふもふ先輩~見たあ?あの子いい香りしたよねえ」


「シーザーみたいになってるぞ」


ーーー


私ともふもふ先輩は図書室に着き、

羽の持ち主を特定しようとしていた。


「この海鳥とも違う…この海鳥とも

 やっぱり異種族の羽かも!テンション上がって来たー!」


「羽は天使族にしか生えないのか?」


「ううん!他にもいるよ!ハー…ピー…」


私は事件の核心に気付き咄嗟に本を閉じる。

そっか…!きっとこれしかない!


「どうした?」

 

「わかったことがあるの!

 早く遊助たちに伝えないと!さっきのドリンク飲んじゃお!」


私がドリンクを手に取ろうとすると、背後から伸びてきた手に奪われてしまう。


「へえ、何か解ったみたいじゃないか 調査は順調?」


「シーザー先輩!?ドリンク返して!」


「シーザー…君は何でそう子供みたいな嫌がらせをするんだ

 返してやれ」


「嫌だね、沢山遊んで喉が渇いたし丁度良かった!遊助達と合流するの?

 じゃあ僕も着替えてからそっちに行くよ」


彼はそう言ってドリンクを飲み干すと空のボトルを私に返した。


「ああ~!折角リーニャちゃんにもらったのに…」


「ごめんごめん!そんな安い飲み物マティーニがまた買ってやればいいだろ?」


シーザー先輩はケロッと言い放つ。

この人…嫌い…!


「…励ましたいところだが急ぐんだろう?遊助の所に行こう」


「うん…」


もふもふ先輩に言われ席を立つと、入り口の方から大人数の足音が聞こえる。


「うわ!君たちどうしたの!?」


「あれ…あなた達!さっきのプールの女子!?」


さっきまでシーザー先輩と遊んでいた女子達だ。

何人かいないようだけど…

それでも10人以上はいる水着の美女たちが図書室にズカズカと入って来た。


「やっほー!

 ルハートさんってば

 その羽持って一体どこに行くの?」


大勢の女子達が私たちを囲む

にやにやと私を見つめて笑っている…多分狙いは私だ。


「も…もふもふ先輩…」


「悪いが私の能力は一人にしか効果が無い

 これだけ人数が多いと…いや、多すぎやしないか!?」


「僕もこんな大勢と戦う事は想定してないよ…参ったな」


「寮長だろうがなんだろうが数には勝てないでしょ?

 さあ!大人しく眠ってて貰いましょうか!

 スリープ!」


女子の1人が魔法を放つと、シーザー先輩がもふもふ先輩を庇う。

しかし彼は眠る事なく、何故か魔法を放った女子が眠ってしまった。


ザワつく女子たちは一度怯んだものの、

次々と魔法を放ち次々と眠って行く。


な、何が起こってるの?


「皆!一旦やめ!くそ…なんだかわからないけど小賢しい真似を!火炎魔法で焼いてやる!フレイム!」


大勢の指先から火炎が飛び出す。

咄嗟に目を伏せたが、寮長2人の火炎魔法が大勢を凌ぎ、

火炎に怯んだ水着の女子たちは不自然なまでに火を怖がり散り散りに逃げ出した。


凄い…!あんな大勢の火炎魔法を2人で返しちゃうなんて…!


「ルハート、貴様は狙われているようだ

 先を急ぐぞ!」


「はい!」


私たちは女子たちが戻ってくる前に人の多いホールまで走った。


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