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祝日組寮のアルカナ  作者: よつば ねねね
3章「夏組親睦会」
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26話「作戦始動」

「という事で!夏組の調査をします!」


僕が大きな声で号令をかけると、さっきまで乗り気だった寮長達の顔色が変わる。


「待ってよ、何で王女殿下までこんな作戦に加わってる訳!?危ないでしょ!

 後なんであんたが仕切ってんのかも気になる!」


「君がリーダーなのはいいとして…クレアに何かあった時に責任取るの僕たちなんだけど」


そう、僕はあのあとクレアとナラクにも連絡を入れて呼び出していたのだ。

マティーニ先輩はなんかついてきた。


「彼女は祝日寮のメンバーなんだから参加に決まってるでしょ~?

 それともクレア、こんな事に参加するのは嫌だった?」


「い、いえ!私もやります!お役に立つ所存です」


「オージョサマがこう言うんだから異論無いよね?

 何かあった時の事考えるんじゃなくて何も無いように立ち回ってよ」


「あー…はいはい解った」


「折れていいのシーザー?…まあいいか、調べるだけなら」


「皆にはこれからグループになってもらいます!

 3人一組ね!組みたい人いる?」


「私、ナラクと組むわ!

 機械に詳しい助手がいるもの」


「え!助手していいんすか!?やるやる!」


「私もマリー先輩のチームがいいです!」


「え、意外!いいけど…」


「あの…私もいいかな?SPのアシュリーとは一緒にいたいし

 出来れば遊助と組みたいの…ダメかな?」


「そうなると春秋の寮長がおなじチームになっちゃうよ?

 バランス崩壊してないかな」


「調べるだけで戦う訳でもないしいいでしょ」


「じゃあ私は寮長さんたちと一緒だね…」


わー…エリ、すごい嫌そうな顔…


「それじゃあマリー先輩たちは一階を!エリたちは二階を!

 僕たちは西棟と南棟を調べるって事で!いったん解散!」


ーーーーーーエリ視点


二階を調べることになった私たちは、一階で動けなくなっていた。

それもその筈、もふもふ先輩もシーザー先輩もいるだけで女子を引き寄せるし

いつもは女子たちに「下がれ愚民!」とか言ってるもふもふ先輩が

シーザー先輩といるとやけに大人しいせいで寄ってくる女子生徒は増えるばかり


…まあ、聞き込み目的なら便利なのかな?

それにしても夏組って女子が多いのね…

いや、いくらなんでも多すぎやしない?こんなにいたっけな


「ヒレ?」


「はい!夜何となくビーチに立ち寄ったら…

 歌が聞こえて来たんです!綺麗な声だから

 もっと聞きないなって思って浜に近づいたら

 気づいた時にはもう溺れちゃってて…

 それで…目を覚ました時に見ました!

 人魚のヒレ…私が目を覚ましたのに気づいて帰っていくみたいでした」


「ありがとう!可愛いお姫様、素敵な1日を!」


「きゃー!ありがとうございます」


「…」


「わかるぞ、私もシーザーのあれだけは理解できん」


顔に青筋が入っていたであろう私の肩を持ちながらもふもふ先輩が言う。

シーザー先輩はこの前にも「やあ、僕のお姫様たち」とか、


「なんて綺麗な人なんだ!思わず見とれてしまったよ」とか

歯の浮くような言葉を連発している。

普通なら言われただけでゾッとするのに女子達が喜ぶものだから余計達が悪い…同じ女好きでも相手にされない分遊助の方がまだマシだと思えるくらいだ。


「すまない、私たちは二階に用があるのでそろそろ失礼する」


もふもふ先輩が言うと、女子達も散り散りに去っていく。

すごいなあ、これがカリスマってやつか


「疲れていないか?ルハート

 女子達に揉まれていただろう」


もふもふ先輩、私の事心配してくれてたんだ!案外いい人なんだな!


「大丈夫でしょ、もしかしてエリに気を遣って女子を遠ざけたの?

 もっと話してたかったのになあ」


それに比べてこの人は…!


「人の顔見てため息つくことないだろ? 

 美人が台無しだよ

 せっかくだし仲良くしようよ?

 そうだ!僕の態度が気に入らないなら魅了を使ってみたら?」


「使わない!

 …私、あなたって苦手!

 言葉とか態度とか…全然特別じゃないんだもん!

 今日だけで何人に好きやら愛してるやら言ってるわけ?」


「あー、覚えてない」


「君の言葉は薔薇どころか羽より軽いな」


「私、そんな人と仲良くする気ないから!」


「エリは気が強いんだね」


「エリって呼ばないで!ルハートって呼んでください!

 ほら、二階の聞き込みも行きましょう」


「はいはい、ルハート」


私たちが階段を登り始めると、どん!

と対抗から来た女子と肩がぶつかる

女子達はくすくす笑いながらバランスを崩した私を見ていた


「王族にばかり近づいて何様のつもり?」


そんな言葉を聞きながら私は思わず目を瞑る。


やば…!


落ちそうな私を咄嗟に先輩たちが抱えた。


「…!」


うわ…!流石寮長!すごい反射神経だ!


「ご、ごめんなさい…!ありがとうございます」


「愚民め、嫉妬ごときで攻撃してくるとは野蛮な奴らだ」


「…」


「シーザー先輩…?」


私を助けたシーザー先輩は見た事も無いような顔で固まっている

どういう感情の時の顔なんだろうこれ

食べたことの無い料理を出されてどう食べたらいいのか解んない時みたいな…


「はっ」


シーザー先輩はさっと離れると

黙って階段を登って行ってしまった。

あれ?何か落ちてる!

…マスコット?

先輩のかな?


「あ、あの…」


「失礼かもしれないが…僕にあまり寄らないでくれ」


「え?ごめんなさい…」


怒らせたのかな?それもそうか

きついこと言っちゃったし


「シーザーが女子にあんな態度を取るなんて珍しいな

 気にしなくていい、貴様は特におかしな事を言っていなかったと思うぞ

 …それはなんだ?貴様の人形か?」


「違う違う!きっと誰かの落とし物だね!私持ってるよ!」


私はそう言って人形をバッグの中に入れた。

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