恋をするということ
異性だからこそ生まれる醜い感情。友情は美しい感情でありながらも、とても脆く割れ物のようなものだと思います。性別の違い、ただそれだけの理由で書き換えられ、もしくは破壊される。生物として産まれたからには逃れられないもの。ただそれでも抗うような二人を書いてみたいと思いました。
恋が、わからない。
誰もが一度は疑問に思うこと。だけどその明確な答えを知る人は少ない。
異性の友情は成立しないと誰かが言った。誰かが首を縦に振った。異性との間で生まれた友情は段々と恋慕に変わり、両想いでない限りその関係は破綻し、気まづくなり、やがて友だちでも恋人でもない「ただの赤の他人」になる、と。
恋は、どのように「恋」と定義されるのか。
相手の仕草ひとつひとつに感情を揺さぶられるようになったら?常に一生にいたいと思うようになったら?相手に性的興奮を覚えるようになったら?
友だちを、やめたくなったら?
僕は証明したかった。異性の友情は成立すると。僕たちはみんなとは違う。この友情は誰にも割くことはできない、と。
だけどその友情を壊したのは、紛れもない僕たちだった。