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自由律俳句集「雨」ver.8
落ちたパソコン無言で眺め天井見つめる
虫籠の蟋蟀目見えぬ蟷螂を腹に収める
名知らぬ虫の鳴き声に浸かる
咳の反響絶え間なく
体調赤点付近
おっさんの帽子かぶったおっさん
興味湧かぬポスターずらり一面に
街灯に照らされ見えた雨の兆し、傘もつも降らず杖と化す
すれ違いざまの着信音耳に届く
土曜朝の寝起きの悪さ
食い終わったヨーグルトの容器いつまでも机の上に横たわる
気絶して歯磨きできず
顔色変わらない再配達運搬者
暖かい部屋の空気と断絶したトイレの冷気
用も無くトイレに居座る