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自由律俳句集「雨」ver.15
触れたことない表紙だけ見る床屋の週刊誌
消された小説もう何も伝わらずエラー画面唯そこに
買わなくなった本読書量は増えて
アニメ見終わり批判したくない自分
座席髙い床屋の待ち椅子
快晴、心は写し鏡になると限らず
もらえなくなった床屋の飴とうまい棒チョコ味
床屋のコーラ飴舐めコーラの免疫つけた十年前
二人分のペダルの重さ、倒れやすさ、力の入った両手足
絵の具の匂い薫る風一吹き
もう二度と会わない双眸を約束無しに通わせる
曲がった線路曲がらない車輪
無意味に駆け降りる階段
痴漢を見たことが無い満員電車の男
溜まった提出物静かに心を腐らせる
