14/19
自由律俳句集「雨」ver.14
就職しラインの言葉遣い変わった先輩
校舎廊下の天井靴の足跡四つあり
水筒に残る僅かな茶一滴残さず喉通す
金曜日の倦怠感唯の疲れか気の持ちようか
金曜日即自帰宅のだらだらタイム
久しぶりの外雪解け蒸発途中のアスファルト
押しボタン式押さず駆ける老人眺める横断歩道前
床屋の本ラインナップ一割変わる
いっそ坊主にしようか悩む床屋までの道
久しぶりの外乗り遅れた季節に静かに乗る
聞き覚えのない曲いつも流れる床屋の背景音
一人アニメ人知れず終わりまで見て感動す
ガラス張り床屋の扉、少し眺めながら駅向かう
連載途絶えた小説変わらず存在する画面
晴れた昼傘の先地面につけず信号じっと待つ




