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泣いた烏  作者: 実嵐
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目線の違い

柴田はわけのわからない空気に包まれていた。テレビで取り上げられているのとは別の考えが存在するのだと感心してしまうのだ。自分の机で悩むしかなかった。課長は遠目で眺めているだけなのだ。何時しか何処に逃げ出したいなんて言うことを思うようになってしまった。二課はいまだに高揚感に浸って藤田製薬会社を調べている。捜査一課も藤田製薬会社について調べ出している。遅れてやっているのに成果はきっと抜いているのだろう。藤田製薬会社の社長の取り合いをしているのだ。いくら元とついても頼るしかない。会社の爆破でかなりの人数を失ったのだ。

「柴田、お前だけ別行動を許す。捜査一課の黒崎と一緒に動くという条件で一課長から許可を得ている。お前が重要なワードをもっているのは事実だ。」

「わかりました。」

みなが集まった時に堂々と告げられた。それは藤田製薬会社の過去を知っているからだろう。それも元関係者であるから捨てがたい情報つかんでいるのは二課だといわれたのだろう。それで共同してやるのは課から1人ずつと決まったのだろう。それで持ち上がったことの話だ。それもわからないメンツはちやほやされていると思っているのか勝手な嫉妬を言うばかりで役に立たない。

「捜査一課に行けるかもな。それもかねての練習として見られているんじゃないのか。未解決事件捜査課にいる立花が有力候補なんらしいけど、黒崎を返したからどう見ているかな。むしろ、悪く見られているんじゃないのか。」

相棒としてやってきた人間だけあってある程度は冷静をもっているらしい。特技は盗み聞きとか言っているバカであるが、必要な力ではあるのだ。潜入捜査を行うときにはエースとして出されるのだ。かなわない。

「立花はきっとどう動いても評価は変わらない。未解決事件捜査課に行ったのは動きが劣っていたわけじゃない。一課長に受け入れられなかった懐の小ささであってそこまでじゃないだろう。それに事件に動いている。格別だ。」

柴田にはわかっていた。自分の評価を気にしない中に何処かに俯瞰で見えている目で観察している立花の存在がいかに怖いかを。捜査一課にいたときからしなかった行動があった。それは張り込みだ。尾行と張り込みは頼まれてもしなかった。張り込みは疲れが出てこちらがぼろを出す可能性をかけにかけているのだ。そんなサイコロを転がすのを好んでいなかった。

「そういえば、柴田は黒崎と交流があったのか?」

「あぁ、未解決事件捜査課に行ったときにいたからな。データを操れる奴だと思っている。」

「データを操れても操られることもあるんだ。気を付けろよ。」

相棒は端的なアドバイスを吐いていなくなった。嫉妬の少ない奴でよかったと思ったのだ。

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