破壊の宴
「手を合わさせてくれという警察幹部はいないものなのね。加害者を新たに作り上げて被害者を生み出しているのは警察のほうよ。養護施設で育ったら差別されるのね。地位やどれほどの重大な役人の人じゃないと守ってもくれないなんてよぽっど傲慢よ。」
柴田に向けてではあるが、此処から見えない税金を使って作られた塔に向けて言ってるのだろう。証拠がといっているのは事実を知りたいからじゃない。早く終わらせてしまって解決したという痕跡ほしさに近いと思った。部下を守ろうとして黙っていたが部下を思って話始めたが何処か作り話をしているようにしか聞こえないように。外で無邪気な声は胸にいたい。お前らは口だけで何もしないじゃないかと訴えているように・・・。
「謝罪のできない組織は何度も繰り返す。それはね、心から反省をしてないからよ。ずさんにしていても隠せばいいなんて言う小さいことをしているの。いずればれる。それは決まってる。公じゃないとかそんな問題じゃない。こんな話をしていると達樹と信之の話をするつもりはないの。証拠もないのに、つついてきているようにしか決めつけているようにしか聞こえないの。」
「日頃の行いって言いますけど、全てにつながりますね。あの子たちも・・・。」
子供の笑顔は彼を痛めていた。世の中にいずれ投げ入れられてしまう。救いを求めても誰も来ないことを知ると頼らずに生きることを選ぶのだろう。
「理不尽な世の中を嘆いているつもりはないの。だってどれもそうじゃない。けど、やるべきことをしない組織は嫌いよ。いくら上に立っても寄り添えないと壊れるだけよ。楽しむことを選ぶのはいいことなのよ、きっと。」
組織の改革とぼやきながら何処か自分のためにせかせかと動いているように思えた。事件を掘り返していったい得をするのか?誰を好んで傷つけたいのだろうか?守っているように建前を見せておいて自分を守っているように過ぎないのかもしれない。上司だからと偉そうに口答えをしている。専門家でもないのに、専門家に口答えをしている。それなりの知識をもってからにしないと・・・。
「ろくな人がいないわ。喧嘩をするのはね、話し合いをするつもりはないといっているのと同じ。政治家は誰かに動かされているの。1つの国の経営者から操られているのだから。やすやすと約束を破るなんて・・・。」
「羽田さんは誰を信じて生きているんですか?」
彼女の手は震えていた。覚悟があるのだろうから。
「あの子たちよ。此処で育った子たち。」




