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泣いた烏  作者: 実嵐
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派閥とか・・・

自販機コーナーには課長ばかりが集っていた。責任を担うことができたのは手柄と少しの運命に過ぎないのだ。ベンチはそこそこ偉いとされている順であって、捜査一課だとかそう形ではない。

「イーさんとこもえらい人を敵に回したんやな。俺やったらせんで。立花が事件を手伝ってくれへんのは痛手やからな。」

「それに気づくのが遅いよ。立花はわいろを形ばかり送っても興味ないからな。事実が覆ることなんてまれだから、媚も売らないのもその理由じゃないのか。」

缶コーヒー片手に語るのは黒い液体が渦を巻いていることくらいだ。3人の姿がまじまじと映ってしまうので部下たちは嫌そうな顔をした後に気づいたら作った笑顔を見せびらかせて去っていくのだ。がやがやとしているのが嫌なのだろうかにらみ返す部下だっているのだ。事件を放り投げているようにしか映らないからだろう。

「アーさんのところは藤田狙うから上からいいようにしてもらえるんじゃないんですか?一課は会社は攻めないからわからないんですけどね。」

「立花が活躍するのはわかっていることやからな。あいつは柴田と仲がいいから伝達でついてきてくれるんや。前に藤田攻めたときは伝えんかったからかわからへんけど、うまいこといかへんかったからその教訓や。イーさんは罰やな。いくら協力してくれる言うても何処かで起こるで・・・。」

二課長は意味深な言葉を吐いた。乾いた笑顔を見せているようにしていた。

「リングさんはどないなんや。立花がえらい追いかけているのは放っておくんかいな。」

「それで正解。立花君は人の介入をあまり好まないからね。一課もそれで検挙率を上げていたのに怒られたんじゃないのか。」

「上からすごい怒られたんですよ。お前らは看板だから評判下げるようなことを堂々とするなって怒鳴るんですよ。リングさん、そういえば立花が黒崎を一課に戻してくれと条件出してきたんですけどどうしましょうか?」

「受けてくれ。立花君の志願は正しいことが多いのは一番俺が知っているからね。偉そうなこと言うとすぐに貴方が言える言葉じゃないって飛び交うんだ。今まで未解決事件捜査課になってかみついてくれる部下なんていなかったからうれしいな。」

浅間は明らかに2人の空気感と違っていた。事件を解決するのに大切な人材を警視庁から出すことなくてよかったと思っている。もし探偵でもなっていたら敵対したら情報を流さないだろうと思うばかりだ。翳りのある顔には隠れた決意が見え隠れしていると・・・。


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