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泣いた烏  作者: 実嵐
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過去の置手紙

菊岡はラポールにいた。南が研修の期間が来て此処を去ることになったのだ。彼にとっては別に離れるから無念とか下心があるわけではない。送迎会をするために来ただけなのだ。材料はスーパーでそろえているので大丈夫なのだ。子供たちにも同じ料理を食べさせるので少しの楽であるだろう。羽田はいつもすまなそうにいうのだ。

「お店を休んでまでくる必要はないのよ。つぶれてしまったら困ってしまうじゃないの。」

ホテルで働いていた時ほどの金はないだろうが、笑顔があれば構わないといえてしまうのだ。外には最後であるとわかってか南と一緒に駆けずり回っている子供たちは悲しみを感じているかは何にあるだろう。

「子供って察することが多いから困るよね。」

テーブルを拭き終わって椅子に座り込んでいる羽田に明るい声で言った。布巾を手で握っては離すを繰り返していた。

「まぁ、あの子たちには別れの悲しみをわかってほしいのよ。貴方たちの時はなかったでしょ?」

「あったよ。復讐をして容疑者に殺されたからその時くらいかな。警察の誤認逮捕が招いたんだよね。あいつはいつも強がって粋がってばかりで弱いところを見せなかったからな。世の中には敵ばかりしか映ってなかったから。」

「そうね。勝手に孤独を請け負ってしまって本当は頼っていいところをわからなかったりするのよね。」彼女は子供をあやすような言い方をした。遺族を放っておいて警察が誤認逮捕を認めなかったばかりに起きた事件なのだ。警察の謝罪は上っ面にしか見えないようなものだった。面倒な作業をさせられているともとれるような態度を画面上で繰り返していたのだ。何処に向けていいのかわからない怒りやイライラを持ったのをいまだに思い出してしまう。深く聞いていると相談しなくて死んだ奴が悪いともいえるようなことも言っていた。事件が起きなければ動かないという意味の分からない理論を抱えていてはとどまることを知らないだろう。権力にくたばる姿は見苦しいのだ。その区別が何を開放するのだろうか。自分本位のいいところに利用されていると思わないのだろうか。警察も共犯になるというかなりたがっているのだ。事件を隠したり証拠を隠蔽やなくしたりしたら罰を与えるべきなのだ。どれほどいけないことを知らないやつに重さもわからないのだから。

「墓参りに行ってたの?命日に。」

「行ったよ。信之とね。日にち合わせると行くというからな。あいつの警察に対する根本なんだから。」


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