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泣いた烏  作者: 実嵐
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吐き出す葉っぱ

「明日は何処に行くんですか?」

「その時にわかればいいんだ。知って行こうが大して変わりはないからな。」

立花の言葉の深さなど探っても底なし沼にはまってしまうだけだろうと思っているのか浅間は多くは問わなかった。資料を机に置き去りにするつもりはないのか丁寧に鞄に詰めた。浅間はテレビを見つめていた。

「ろくな話がないな。過労死をしようが話を拡張しようが最高裁は黙認をするんだからな。犯罪を黙認しているのと同等だろうな。あと、組織に勝手に切れて激怒している奴がいるけど、手順を踏まないで言われても自分しか見えていないとしか思えない。だまされているのはきっと表に出てこないやつじゃないのか。」

浅間は独り言をつぶやいた。穢れた組織の批判をしているが、黙ってわかるなんて誰が考えたらわかるのだ。名だけの権力をもって浮かれて勝手に組織の所為にしているようにしか見えない。言葉にできぬ上に信用ができないのならやめてしまえば全てがすむ話なのだ。大げさにして裁判をしたところでいったい誰が何を得るのだろうか。言葉の少なさ故に引き起こした引き金を引いたのだろうことすらわからないのだろう。それをよくも人の所為にして擦り付けることができるのだろう。若造の改革を聞くことができることはあることかもしれないけど、勝手に憎悪を増しているのだ。駄々っ子が上に立つのをいったい誰が望むのだろうか。どうしても嫌ならやめる決断もなく居残ることと自分の言い分を察しろとか言う無理難題を掲げているのは無駄。

「浅間さん、心の声漏れてますよ。」

「あぁ、すまない。だって、勝手だとしか思わないか。処分されても何も言えないよ。部下も災難にあったな。あんな上司についたのが最後としかね。」

「俺も思いますよ。激怒した顔いろを見せて誰にわかるのかって思うばかりですよ。喧嘩売ったのに被害者ぶるんだから世の中は空想と理想に飲み込まれた卑劣と卑屈の人間が言うんですものね。」

立花は案外聞いていたのだ。どうせそんな奴は権力がすごい人にペコペコ頭を下げるんだ。いくら組織が嫌だとしても組織から外れると他人の顔色をうかがうしかできなくなる。

「立花さんと浅間さん。此処は真っ黒じゃないんですよ。まぁ、あきれる人間なら沢山見てきましたけど、類を見ないほど勘違いした奴もいます。やさしさをはき違えるのとは部類が違いますよね。」

「大きく違う。自分が正義で自分の手で制裁を加えることができないから人の手を借りないといけないのに大きな顔をして偉そうにしていても誰もきっと振り向かなくなる。悪循環のスパイラルに陥らないとわからないのだろうね。過去の栄光に浸る奴ほど親とかがえらい奴は功績を何を自分のことと思うんだろうね。全くわからない。」

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