会議の計画
たわいのない話をしてあまりいいとは思われない笑いが響いている。黒崎は放っておくのがいいとしか思えなかった。ドアが突然不愛想にあいた。
「ノックしてからはいらないか。何を話しているかわからないだろう。」
「それは下世話な話をしているからであって、それは明らかにおかしいじゃないですか。そうじゃないんですか。イーさんですか。」
彼の冷たい言葉を言った。そこには笑顔とかなかった。集団の顔は固まっている。どうすればいいのだろうという顔しかしなかった。
「構わないよ。すまないけどね。君が品がないと思っているかもしれないな。」
品がないというところを強調している。それも無視をするように黒崎に近寄っている。頼んでいた資料を見ている。
「俺には興味がないんですよ。いくら下世話だろうが、品がなかろうが穢れた世の中に飲み込まれたとしか言えないですけど。」
冷え切った狭い部屋に居心地を感じなかったのかそそくさと逃げて行った。立花の顔はしてやったりという顔しかしなかった。青柳の事件のことを考えているのか、今あった出来事に対して考えているのかはわからないのだ。
「お前も此処で聞き耳立てて聞いていたのか。それは結構なことだ。」
「違いますよ。俺はただ頼まれていたことをしていただけです。」
「言い訳を言うやつはたいていそれらしいことを重ねるものだ。だってそうだろう。発言権をもらっていたじゃないか。」
発言権をもらったという言葉で浅間の顔は青白くなった。それでも言い訳を言っているとか思われるのがいいのかと。
「浅間さんは楠を暴れ馬といっていましたからね。此処じゃあ有名な悪評であるということですね。俺もその塊に入っていたから此処に来たのでしょうね。」
皮肉めいた毒舌で浅間は再び絶句をしている。言葉をかけようがなかった。黒崎の目には冷たい人間をしているのを怯えてしまうのかと思ったが意外にも受け入れている。
「君は違うんだよ。捜査一課からも今でも声が上がっている。それなのになぜここに来たのかは楠君。暴れ馬だ。」
納得したような顔していた。
「あいつは俺を嫌っていましたからね。関係ないことですよ。」
彼のすがすがしい顔とすっきりした言葉には取り止めがなかった。浅間の見えない声が聞こえないものなのだ。
「それと二課から藤田を家宅捜索をするという話が上がっている。それをさっき柴田君が伝えてくれたよ。」
柴田というワードに見えない輝きをとらえることができたのだ。理解者という彼の中でレッテルを張っているのだろう。
「明日、青柳のことを黒崎と探ります。」




