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泣いた烏  作者: 実嵐
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時代の声

立花は菊岡の店を陽気に出た。浮かれているのだろうとしか思わなかった。ネオンの町を通りぬけてから公園に行った。そこは大きいのか迷い込んだようになっている。ベンチに座って野宿するつもりはないために通り過ぎた。目の前にはたくさんの木が育っていた。人工で植えたのくらいはわかっているのだ。誰かが癒しとしてとか理由があって植えたのだろう。とぼとぼと歩いていると公衆電話を見つけた。小銭を取り出した。緑を照らしていた。

「もしもし。」

「どうかしたんですか?」

「いや、準備ができたのか確かめたかっただけだ。」

少し声を上ずった声を出していった。彼の立場から見てみればどうも思わないのだろう。ほろ酔いなのはわかっているだろう。

「できてますよ。俺の準備の速さを知っているでしょう。」

「それがわかってよかった。」

理解したような声を出した。立花は深くなど考えていない。伝えるべきことなど知れている。嘘を言うのは嫌いだ。正当化するのもだ。正義のヒーローになりたくてもなり切れていないのにも気づけないことも知らない。うぬぼれているのだといえるのだ。ランニングをしている人や犬を散歩している人だっているものだ。世間という海におぼれているのは真実を語る人間だといわれているのだ。組織とは何処までもコマを作り上げているのだ。救いというのは謳い文句を言うことなどあるのだ。上から見えている人間にはパワーを感じなくてもその人にとってはあると思うからできる行為だということも知らなかったのだ。うわべの了解で怒りを出すなど大人げない。それも恥ずかし気もなく堂々とするのだから笑える。自分本位の真骨頂なのかもしれない。なかったなどといっても自分に降りかかってくれば威張り散らすように被害者ぶるのは確かなのに・・・。あだを自分の手で作り上げているのだろうと思ってしまうのは間違いだろうか。正論もはけないくせに理屈をこねているだけで誰も守れないのだ。嘘を事実だと吐いても嘘は見破られる。自分を捨てて捕まってもいいと思っているのなら別の話だとしか思えない。論外を続けているのもくだらない。逃げて逃げてとぼけて責任逃れをする。それなら権力なんかいらないじゃないかと思うが、伝わらないのだろう。世界も変わらない。時代は偉くなくとも回っているというのに。回らないものを楽しんでいるのかと思うと沸点というのは違うのだ。

「変わらないものに笑って変わるものに笑う。」

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