私怨により髭撲滅1
前の9話はもろあらすじでした。
あらすじはいかんよと言われたので詳しくかきます。
すみません
「まったく、尊き方にこんなところをうろうろされてはかないませんな」
アシュレイにぶちあたっても悪びれもせずにその男は言った。
伯爵家の嫡男ボルスはそううそぶいた。
「まったくもってその通り、御身には守る騎士がおられるのですから危険なことはおやめになった方が」
男を取り巻く別の貴族の子弟がそう言ってあからさまに笑いを浮かべた。
他も男達も同様にアシュレイを遠巻きに見ながら薄笑いを浮かべている。
小声で「お姫様には剣術なんて無理なんだよ」「かわいそう」などと言ってるのが聞こえてくる。
それはアシュレイが十代で学校に通ってる時の記憶。
剣術の稽古時間、二人一組になって軽く打ち合う程度の練習をしていたわけだけど、アシュレイはもともとインドア派なんで、あんまりうまくなかったのもあるけど、普通にへたくそな子が他にもいるにかかわらずに、アシュレイを標的に陰湿ないじめをしたわけ。
よろけたふりして当たったり、じーっと遠巻きにみたり、王族でへたっぴいで持て余したからかもしれないけど。
なんか嘲笑しすぎじゃない?
その中の首魁が伯爵家の嫡男でこいつは早々に髭を生やしていたわけだ。
まだ十代なのに髭を生やしてるおっさんじゃね?
しかし、この時は私は第三王子で王族なんですけど?
本来なら不敬罪で処罰される対象だわよね。
髭が生えてるから偉いとか思ってるのかしら?
だいたいボルスなんか不細工なのを髭で隠してるくせに、本当腹立つ。
それから延々髭がないことで悩まされるアシュレイだけど
元日本のおばちゃんは髭無し&綺麗な髭推奨です。
顔のわからない熊男なぞ優雅でもなんでもない、前世で見た「美女と野獣」とか言う映画で、変身を解かれた王子が熊髭男で変身解いても熊かよ、野獣から野獣じゃないのとがっくりしたことがありますからね。
私がここに降臨したからには、アシュレイの王家の憂いはなくさねばなりませんよ。
たとえ私怨でいいのかそれと言われてもね。




