表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/30

セバスチャンの王都治安日記2

すんません風邪にかからないからだになりたい

私の仕事は主に書類関連のはずでしたが、隊員が対処しかねる事案には出向くこともあります。


主に最終決定をしていただく他はこちらですませませんと、お嬢様とご主人様の時間が減ってしまいます。


「長官補佐ここが例の物件です」


 隊員の問題視した家は、思ったよりもひどかったのです。


 こんな状態になったのはここ一年くらいのことだそうで、ここに住まう老夫婦の夫が亡くなってからひどいものになったようです。


この区画は一軒の家々の間隔があまりなく、主の記憶にある建売住宅のようなこじんまりとした家並みです。


主に下流貴族や平民で小金をためたものが住む区画なのですが、そこに大問題が。


ゴミが、、、この家の家主である老婦人がためたものから、不用品として出されているものまでを拾って来ては貯め込み、今や家の前までもを覆っている。


近隣住民はこの屋敷の発する臭いと、雨の時に流れ出る何か得体の知れない汁におびえているそうです。


いやおびえて当然な感じですが、、。


ゴミで玄関はほぼふさがれ、上の方に隙間が少々見える程度、どこから出入りしてるのでしょうか?


「ここの家主である老女が頑なと言うか、話が通じないのです」


若い隊員は嫌そうに私に告げるのですが、まあ、年齢のいったご婦人にはまああるタイプかと思えますね。


私は扉の呼び鈴をノックしましたが返事がありません。


私はゴミが体積した玄関からゴミを運び出すように部下に命じました。


「ええええ」


いや、そう言っても最後は搬出しますからね。


私も率先してゴミを運び出していると、奥からごぞごぞと言う音がして、老婦人がゴミの隙間から顔をだしました。


「人の家で勝手なことをしないでおくれ、この泥棒が」


ゴミを前に泥棒もあったもんではないですが、この手の人には宝だと、ご主人様の前世記憶でありましたので、


なんでも、捨てられない性質をもった人が、職であったりパートナーであったりと、頼れる物を失ったあと、精神的な問題と金銭の問題から、不安になり、何がしか価値があると思えるものを拾い集め。家に収まりきれずに飽和した状態をゴミ屋敷症候群という病になるようです。


「これは、申し遅れました。私はこの年の治安を預かる部隊の者です。あなたの財産は王都の住民に多大なる損失を与える可能性が大きいので、処理させていただきます」


このようなご婦人に何の道理を説いても無駄でしょう。

私は粛々とゴミを処分しょうとしていると、ふとその家の庭の部分にゆがみを感じました。


隠ぺいの魔術が使われているのです。

私は管理者様、、いえご主人様と同じ能力を、ご主人様よりは劣りますが使えるようになっております。

それはクレアボンヌス(透視)です。


我が主であるご主人様はなぜか魔法は使えないのですが、前世世界で超能力と呼ばれるものを使えるのです。


幼少のころより王家において微妙な立場におられたご主人様のこの能力のすごさを、だれも評価してくれるものはいませんでしたが、ご主人様が前世を思いだされ、その使い方をご自身理解され、うまく使っておられます。

炎であたりを焼き尽くす、冷気であたりを焼き尽くす、光で山を削る。


そんな派手さはありませんが、この能力のすごいところは、魔法をものともしないことです。


だからこそ、どんなにすごい魔術で作られたかはわかりませんが、封印されたゆがみのあたりを視認できます。


「ご婦人の言い分ももっともですね。帰って検討したいと思うのですが、ちなみにあのあたりには何があったのでしょうか?」


私は先ほどから親の仇のように暴れて罵詈雑言をならべたてる老女に、庭のゆがみについて知らないかと問いかけました。


さんざののしられて聞いた答えは知らないとのこと、これはもしかして、持ち帰り案件なのかもしれません。


この王都にこんな不確定な案件があってはならないのですから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ