第9話-現在-
少女は首を締め続けていた
「…っ!」
不意に、首を占めていた手を緩める。
「…殺したら、あなた達と同じことをしたことになっちゃう…」
泣きそうな声で少女は言った。
不意に、少年は言った
「なら、俺と来い」
「俺の死ぬ所を見届ける権利が、お前にはあると思う」
「こうして、俺とイアは一緒にいる」
Clownは目をつぶりながら語った
「え、じゃあ最初は嫌いだったんだ?」
ホタルが聞く
「嫌いというか憎かったけど… 一緒にいるうちに普通の人だってわかったから」
リトは答える
「つまり、その儀式をまたやろうとしてるってこと?それと竜巻がどう関係あるんだよ?」
カズヤは問うた
「…儀式に失敗すると、その人間はブランクになる」
Clownは苦虫を噛み潰したような顔で答える
「俺の姉は、この街全体に儀式をかける気だ」
その時、突然空が明るくなった
「お兄さん、話してる時間なさそうだよ」
ミコトはそういうと、いきなり『刻印』を解放した
「ミコト、何する気だ」
「お兄さん、正直に教えて欲しい」
Clownが尋ねると、ミコトは真面目な顔で言った
「お姉さんに、勝てる?」
Clownはそれを聞いて、顔色を変えず答えた
「もちろんだ」




