学校のストレス
くだらない内容となってます
牧森真希、中学3年生
毎日憂鬱な日々と戦っている
受験生だというのに教室は相変わらず騒がしく、塾では静かなものの担当の講師は頼りなく使えない
家に帰ったら帰ったらで小学生の弟二人は毎日のようにケンカし暴れまわっており、さらに一番下の弟が泣き出すという日々
私はどこへ行っても安らげない
唯一落ち着ける時間はお風呂に入ってる時だけ
そんなことを考えながら窓の外を見つめる6限目
空は青く涼しい風が入り、セミの元気な鳴き声が聞こえるとともに、授業を終えた小学生達が楽しそうに帰宅している
セミや小学生達はいいな。なんの悩みも無さそうで
なぜ年を重ねれば重ねるほど悩み苦しむことが増えるのだろう
いや、悩みが増えるというより何も気にしてなかったんだろうな
今では悩みと思うことでもあの頃は悩みだなんて思ってなかったのだろう
きっと今は真面目になりすぎているのかもしれない。もっと適当な人にならなきゃ。隣に座ってるヤツみたいに....
「なぁなぁお前ってさぁ頭いいんだっけー?」
隣の男が話しかけてきた。名前は小林
勉強ができない割にノートは毎回真面目に取っており、周りが寝ていてもこいつが寝ているのは一回も見たことがない
オマケに遅刻や欠席も全くなく、朝は一番に教室に入り黒板を綺麗にしているらしい
ある意味優秀だが、なぜか勉強は全くできない
休んだ分のノートを写させてもらおうと一度見せてもらったことがあったが何を書いてるのかさっぱり分からず、すぐに返却した
「まぁあんたに比べればいいんじゃない」
私は割と勉強は得意な方
勉強に困ったことは特にない
「あのさぁーここの問題だけどよー、ここ分数入ってんじゃん。オレ分数ちょっと苦手でよーこれ分子?分母?よく分かんねーけど分数の足し算って下も上も両方足しときゃいいんだよな?」
これは''ちょっと''苦手どころではない
「ハァ!?あんたマジで言ってんの!?分数なんて何年前に習ったと思ってんの!?小学校の問題でしょ!?あのねー分数の足し算は分母が同じ数字じゃないとできないって習ったよね!?」
「え...分母ってどっち...上だっけ?それとも..」
「下に決まってるでしょーが!!!
あんたそんなことも分からないでよく中3まで上がってこれたね!?
あんたがバカなのは知ってたよ?見た目からして。でもねーここまでバカだとは思わなかった!!
バカは悩みもないんでしょうね。はーーーあ、あんたみたいな人がうらやまし...」
「おい!!牧森ーーー!!!さっきからうるさいぞ!!」
「あ...すいません」
寝ていた人も一斉に私の方を振り向く
なんで私がこんなバカのせいで先生に怒られて恥ずかしい思いしなきゃいけないの
もうやだ
キーンコーンカーンコーン
やっと終わった。だけどこの後は塾。これ以上私にストレスを与えないで
「マキーーー!!お疲れーー。さっきは大変だったねー。まぁ帰りにパフェでも食べて帰ろーよ。割引券持ってるし」
友達のリカコ
中2の時からの同じクラス
リカコは中2になると同時に父親の転勤により田舎から転入してきた
当初から明るくクラスにもすぐ馴染み、人と距離を取る私とは正反対で誰とでも話すタイプ。その頃は仲良くなるなんて思ってなかった
女子グループの関係性が嫌いな私は割と一人で行動することが多く、そんな私を気にかけてかリカコは話しかけてくれることが多かった
だが私は心を開くことをせず適当にあしらってた
そんなある日、体育の授業の為着替えていた。この日は昨日たまたまスーパーの安売りコーナーで買ったおばさん柄に後ろに大きめのクマのキャラクターがプリントされているというなかなかダサいパンツを履いてたにも関わらずなんとリカコも全く私と同じパンツを履いていたのだ。それを見た瞬間に運命を感じ初めて私からリカコに話しかけた
リカコもかなり驚いていた
『えーー!もしかしてマキちゃんも昨日あそこのスーパー行ったの!?』
『うん。最初はお菓子買う目的だったけど思わず惚れて買ってしまった。38円だったし』
『私も一緒!!すごーい!!こんなパンツ私以外買う人いないと思ってたからほんとびっくり!!』
『このダサさが逆にいいなって。このセンス分かる人なんていないと思ってたからなんか嬉しいわ』
『このクマの気の抜けたような顔も可愛いよねーマキちゃんとは仲良くなれそう』
『....うん、そうかもね』
これをきっかけに仲が急接近した
この出来事は一生忘れないだろう
「塾まで時間もあるし行こっか。今日も色々と疲れたし息抜きしなきゃね」
「ハハッ、マキは相変わらずだね」
すると変わり者男子3人組がやってきた
「お前さっきの授業先生に怒られてたな」
この男はリカコに想いを寄せており接近するチャンスを狙っているのか最近話しかけてくることが多い目立ちたがり屋の池村
自称ギターが弾けると言ってカッコつけているが弾いてるのを見たことが無くそれもリカコに近付く為の嘘であろう
最近移動教室の途中「俺ここの階段10段目から飛び降りれるぞ。見とけよ」と、飛んだこともないくせにリカコ含めクラスメイトの前で調子に乗り飛んでみたものの、やはりうまく着地できず骨折した上にただの笑い者となった
現在も骨折中
「お前が怒られるのは、なかなかレアだな」
アイドルヲタの植村
部屋は大量のアイドルグッズ、ポスター、CDで埋め尽くされているらしく学校では割とそのことは隠しているが、時々授業中に机の下でひっそりと好きなアイドルが載ってる雑誌を読んでいたりする
ヲタ活動に支障をきたす為、2年の時に入っていたサッカー部を辞め、それからは毎日1人でみかん色クローバーzの曲で口笛を吹きご機嫌な様子で帰っている
「6時間目によくそんな怒る元気あるな。まぁいつも不機嫌そうな顔してるもんな」
運動神経が悪いにも関わらずモテたいという理由だけで陸上部に入ったものの案の定すぐ辞めた過去を持つ大村
その後は卓球部に転部し、やはり卓球の方があっていたのか地味に強いらしく現在は部長をやっている
部活前に行っているという大村の素振り練習の姿があまりにも必死で面白いと一時期クラスで話題になった
「なんなのよアンタ達、ちなみにさっきのは隣に座ってるバカが悪いの!!」
池村が笑う
「なに人のせいにしてんだよー
貧乳のくせによ」
2人も笑う
「......。」
「ち、ちょっとあんた達それだけはマキに言わないであげて!!気にしてるから」
「........。」
「お、おい
謝った方がいいんじゃね池村」
「牧森固まってんぞ...」
「いやだって本当のことじゃねーか」
ボーーーーーーーーーン
「いってぇぇぇぇぇぇぇぇええええええ!!!!!」
ひんにゅーって言ってきたヤツは許さない
「ち、ちょっとマキ...あんた何してんの!!」
逃げて行くヲタの池村とそれを追う卓球部と骨折野郎
担任が通る
「おい、池村どうしたんだ?」
「牧森とかいうクソ女に股間蹴られました」
「おい牧森ーーーー!!!謝れ」
なんでこんなに私ばっかり怒られないといけないのか
というかそれよりも早くスポーツブラを卒業したい