天敵と遭遇しちゃいました
G.W.更新終了のお知らせ。
また書き溜め期間に入ります。
店を出たその足で真っ直ぐ冒険者ギルドに向かう。
なんてことはない。救援物資を【無限収納】に突っ込んで現地まで輸送するだけの簡単なお仕事だ。危険なんて一ミリたりとも存在しない。
そう、思ってたんだけど──
「やぁカオル君。僕と同じ仕事を受けていたなんて。これはもうアレですね。僕とキミは赤い糸で結ばれてるんですよ、きっと。ふふっ……」
「………………」
なんでホモ錬金術師がこんなところに居るんですかね?
「も、最上君……この人は?」
「知らない人」
「つれないなぁ。キミと僕の仲じゃないか」
サッと近づこうとするリシャルドに対して近づいた分だけ離れる。折良く姿を見せたエカテリーナさんを盾にして上目遣いで睨む。リシャルドが嬉しそうに笑う。逆効果だった。
「エカテリーナさん、なんでリシャルドがここに?」
「えぇ、その……彼はああ見えてこの街では腕利きの錬金術師なんです。救援物資だけでは限界もありますし、現地で調達した薬草を調合できる人材を派遣する必要がありまして……」
「他の錬金術師じゃ駄目なんですか?」
「うふふ、カオル君は分かってませんね。いいですか、僕のように魔物の侵攻に晒されている危険な前線にわざわざ出張する勇気とボランティア精神溢れる人間なんて滅多にいないんですよ? だってそうでしょう? 頑張って仕事しても割りに合わない報酬渡されたら誰だって嫌気が差しますよ。その点、僕は他の連中と違って慈愛の心を持った清らかな錬金術師です。どうです、ボランティア精神も去ることながら経済力のある一途なホモも悪くないでしょう?」
「……と、言う訳なんです」
うわぁ、どうしよう。凄い納得できるんだけど……。
「道中、僕達のパーティーとこれが一緒?」
「いえ。案内役としてウルゲン殿を付けます。Fランクではありますが貴方を不慮の事故で失うにはあまりにも惜しいのでウルゲン殿には護衛を兼任してもらいます。他にも後発組の冒険者が幾人か同伴します。他に質問は?」
どうやらリシャルドが同行するのは決定事項みたいだ。出来ることならこの話を持ちかけたときに言って……いや、そうすると今度は僕が断る可能性があるか。この人はそれを見越してわざとギリギリまで黙っていた、と。
「まぁ、仕事ですから我慢しますけど……」
先の大剣の件もあって、断れない。我ながら厄介事に巻き込まれる才能があると思う。嬉しくもない才能だけど。
渋々ながらリシャルドの同行を認めたところで救援物資を用意してある大部屋へ案内される。
大量の矢、大樽に入った水、山のように積み上げられた保存食、各種ポーション、食料、予備の武器と防具、等々……。
きっと馬車を使って何往復もする予定だったに違いない。ウルゲンさんに指示された通り、物資を片っ端から収納していく。初めて見る光景に藤堂さんとクローディアちゃんは目を丸くしていた。
「それ、最上君のチート能力?」
「うん。こっちだとレアスキルって扱いらしい。【無限収納】って言って、要は無制限に色んな物を収納できるスキルなんだ」
「凄い、です……」
反対に、ウルゲンさんとリシャルドは息を呑んでいた。ウルゲンさんは【無限収納】の存在を知ってはいるけど、実際にこうして大量の物を収納する場面を見るのは始めてだ。
「知っていたとはいえ、相変わらず規格外のスキルだな。どうだ、是非ともウチのギルドの職員にならないか? 能力が能力だからな、それなりの待遇は保証するぞ」
「おっと、それは聞き捨てなりませんねウルゲンさん。カオル君は僕が最初に唾を付けたんですから。順番は守って貰わないと困りますよ」
「うん。リシャルドだけは絶対にお断りする」
「嫌だなぁ、カオル君。僕達が話しているのはビジネスですよ。それとも何か嫌らしいことでも考えてたんですか? 僕にだけこっそり教えて下さい。実技を交えて」
「ノンケの僕には分かりません」
何が悲しくてホモと一緒にならなければいけないんだ。そもそも僕は一度強姦されているんだ! わざわざ狼の懐に飛び込む理由なんてない。
必要な物資を収納してギルドの外に止めてある馬車へ向かう。エカテリーナさんの言う通り、後発組と思しき冒険者が──て、あれ?
(あの人達って、確か……)
ドリルのような縦ロールに曲がりくねった杖を手にした身綺麗な女性と、胸当てと腰部りを吊り下げられた三組六枚の小板金と足甲で武装した従者っぽい人。武器は片手剣と盾。攻防一体のスタイルかな?
「あら? あなた達……」
「えっと、こんにちわ」
いつかバルドに絡んで僕を女と勘違いした挙げ句、強引に引き抜こうとしていた二人組の冒険者だ。確か一人は魔術が扱える貴族だった筈。
「奇遇ですわね。こんなところで会うなんて。これから行くところがどういう所か分かってるのかしら?」
「一応は。それに僕の役目は救援物資の運送に過ぎません」
「あぁ。そう言えばあなたは【アイテムボックス】持ちでしたわね」
やっぱり【無限収納】はかなり特殊なスキルかも知れない。ギルドでも一部の人間しか知らないスキルみたいだし。
「それにしても、所詮はあなたも下賤な男だったという訳ね。……ふん、奴隷なんか買って。これだから男は」
「…………」
あ、藤堂さんとバルドが無言で睨んでいる。うん、気持ちはよーっく分かるよ。僕だってこういうタイプはできれば関わりたくないし。
「そういう貴女達はどうしてこの依頼を受けたのです? ミス・エンデ、この依頼は貴族である貴女には相応しくないと思いますけどね」
なんと。リシャルドまでもが喧嘩越しに。このお嬢様、ひょっとしたら神経逆撫でする才能あるかも。
「何を言うかと思えば……これから向かうサイスは我がエンデ家の領地。であるなら、貴族でもあり未来のSランク冒険者である私が直々に出向くのは当然のことでしょう? ケチな錬金術師殿?」
「おやおや、バルテミー家の息女ならともかく、エンデ家のご令嬢がそのような殊勝な行動に出るとは……あぁ、ただの点数稼ぎですか。それなら納得です」
「貴様何を言うッ! シェリー様は高貴な志を抱かれた貴族だ! 本来なら貴様のような男が口を利くことすら許されない尊い存在であられるぞ!」
「尊い存在というなら、僕の方が遙かに尊いですよ。なんたって今回の依頼は無報酬で受けてます。それに僕は店の売り上げの半分近くを孤児院に寄付してますからね。僕は魔術が使える才能しかないお嬢様とは違うんですよ」
「…………バルド、僕はどっちを応援すればいい?」
「自分としちゃ一も二もなくリシャルドなんスけどねぇ……。あれに同意するのは癪ッスけど……」
「私もリシャルドさんかなぁ。孤児院への寄付はポイント高いよね。あっちは生意気。……ホモだけど」
「フッ、どうです。これが僕の人徳というものです。それが分かったなら今すぐ帰ってドラゴンの討伐依頼でも受けたらどうです? 未来のSランク冒険者様?」
「言わせておけば……ッ。精霊に選ばれた貴族に向かって何たる言い草……いえ、浅学の極みであるあなた達に怒りを覚えるのは筋違いですわね。……ケティ、参りますわよ」
「はい、シェリー様」
従者らしき人を連れて僕達とは別の馬車(外見からして自前っぽい)に乗り込むシェリーさんとケティさん。……いや、ケティさんは御者を務めている。
「魔術が使えるなら研究員にでもなればいいのに、どうして冒険者なんかしてるんだろう」
ウルゲンさんが御者を務める馬車に乗り込みながら率直な疑問をぶつけてみた。
「貴族の義務って奴だ。遠い異国から来たお前にはピンと来ないかも知れないが、何処の国の貴族も魔術が発現したら戦闘職に就くよう義務づけられる。戦争が始まれば是が非でも前線送り。そこに男女の差はない……と、上は言っているがそんなのは建前だ。貴重な魔術師を失う訳にはいかないってことで魔術師は戦場でもそこそこ優遇される」
そうか、貴族にも色々あるんだ。でも魔術師だからって優遇されるのもどうなんだろう。バルドも傭兵時代、捨て駒にされた挙げ句全滅させる勢いで凄い魔術叩き込まれたって言ってたし……うーん。
「他人事みたいに思っているけどなカオル、戦争が始まればお前も徴兵されるかも知れないぞ?」
「えっ? でも僕、レベル一です……て、あぁ。【無限収納】で雑用ですね」
無言で頷くウルゲンさん。うわぁ、どうしよう。ギルドに加入したのは失敗だったかも。けど脱会するにしてもかなりの違約金払う必要があるし……困ったなぁ。
「別にそこまで心配する必要はねぇッスよ兄貴。戦争なんて滅多に起きるモンじゃないッスから」
バルドはそうフォローしてくれたけど、やっぱり戦争って言葉は無視できない。半年前までベルガン帝国は戦争して、敗戦したんだ。その戦火がここまで来てもおかしくない。
僕と同意見らしく、クローディアちゃんも藤堂さんも表情は暗い。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
さて。冷静に考えればバルド以外の冒険者とパーティーを組むのは始めてな訳だが個人的な問題が発生した。
メンバーは俺を含めて八人。ウルゲンさんは御者を務めるから馬車には七人の人員が寿司詰め状態になる。日本の女性陣なら確実にセクハラで男性陣を訴えるレベルだ。
……因みに僕はリシャルドにセクハラされる側でした。馬車の中、余計なトラブルを起こす訳にもいかず、グッと耐えました。頻繁にしてきたら何処かでぶち切れていたと思う。
勿論、セクハラはセクハラで頭を抱えた。じゃあ何が問題かと言えば馬車に乗ることが問題だった。
白状しよう。僕は乗り物に弱い。
とにかく乗り物特有の揺れが身体に堪える。ましてやギルドの馬車は頑丈さを優先に作られているし、土を固めただけの街道。縦揺れが半端ない。
結果、乗車から僅か五分で僕はグロッキー状態。旅慣れしてない身体は座ったまま眠るなんて真似はできない。僕の乗り物酔い対策が使えない。
縦揺れとセクハラの波状攻撃。ゲロを吐かなかった自分を褒めて欲しい。
「うぇっぷ……気持ち悪いよぉ……」
ほぼ休みなしの強行軍。野営地に着いて真っ先にしたのはぶっ倒れることだった。
「あらあら。情けないですわね。たかが馬車に半日乗ったぐらいで酔いつぶれるとは」
頭の上でシェリーさんが何か言ってるけど言い返せない。そんな余裕は一ミリもない。
「全く、どうしようもない男ですわね。……水精霊よ、彼の者の身体に活力を、体調治癒」
(えっ?)
予想外の行動に戸惑う。
フッと、何処からともなく現れた拳大の光球がスゥーッと体内に入り込む。途端に馬車酔いの嫌悪感は完治……とまではいかないものの、かなり楽になった。
「治癒魔術ですわ。あなたが倒れてしまえば元も子もありませんもの。せいぜい感謝なさい、Fランク冒険者さん」
「はい。お陰で体調が楽になりました。ありがとう御座います」
喋り方や態度はともかく、悪い人じゃないのは分かったので素直に頭を下げて御礼を言う。女子に逆らってもろくなことにならない。中学時代に学んだことだ。
「兄貴、無理に頭を下げなくても……」
「それでも、御礼はちゃんとするべきだよ。恩義に報いるのは人として当然のことだから」
「あら。あなたなかなか物分かりが良いではありませんか。もし冒険者でいられなくなったらウチの屋敷で使用人として雇って差し上げても良くてよ?」
「その時はお願いします」
社交辞令でその場をやり過ごして遅まきながら野営の設営を手伝う。
因みに食事は各自で摂るのが冒険者のマナーらしい。依頼によってはギルド側が負担してくれることもあるらしいが今回は違う。
食事会にはウルゲンさんも誘ってみたけど見張りがあるからと断られた。噂の奥さんのこと訊きたかったんだけど、残念。
「あの、奴隷である私がカオル様と同じものを食べても宜しいのですか?」
クローディアちゃんは相変わらずか。まぁこっちは時間を掛けていけばいいか。
「いいから、いいから。ご飯はみんなで食べた方が美味しいに決まってるでしょ」
一人で食べるご飯って、なんか味気ない。これは分かってくれる人もいる筈。
そんな訳で本日の夕食は市場で売っている安い肉と野菜を入れたシチューとパン。特に肉は僕が暇を見つけて研究して作った秘伝のタレで漬け込んだもの。筋張っていても美味しく食べられるように工夫した。
そのまま食べるも良し。パンに挟んで食べるも良し。シチューにした理由? 栄養バランスを考えた結果です。食材も無駄にならないし。
「凄いです……作りたてのお料理が食べられるなんて……」
どうやらクローディアちゃんは大方の予想通り、まともな食事を与えられてなかったようだ。うん、奴隷という時点でその辺は察することができたよ。
「さっ、冷めないうちに食べちゃおう」
そんな感じで始まった僕達の夕食。見張り当番もあるけど時間に余裕はあるからみんなで楽しくご飯を食べて──
「………………」
楽しく──
「…………………………じゅるり」
「…………食べる?」
「はっ!? 私としたことが……ッ! 食べ──げふんげふん! 私、人様のご飯にあやかりたいほど心が貧しい人じゃありませんわ!」
なんて、言いながら湯気の立つシチューをこれでもかというほど凝視しているシェリーお嬢様。旅をするなら荷物が嵩張らないよう必要最低限のものしか運ばないようにするのが旅の鉄則。食料は長期保存が効くものが当たり前。必要なら現地で魔物の肉を捌く必要がある。間違っても僕達みたいに出来たての料理に舌鼓をうちながらハーブティーの香りを楽しんだりしない。
「えっと、ちょっと作りすぎたから食べてくれるとありがたいなー……なんて」
我ながら凄まじいほど見苦しい言い訳だ。
でもシェリーさんには効果抜群だったらしく、『そこまで言うなら貰って差し上げますわッ!』なんて言いながら嬉々とした足取りでシチューの入った皿を受け取る。
勿論、シェリーさん一人だけなんて仲間はずれはしない。ケティさんの分も用意しておく。一人だけあぶれるのは可哀相だしね。
「最上君って本当人がいいよね」
「そう? シェリーさんみたいにじーって見つめられたままご飯食べられる図太い人の方が珍しいと思うけど?」
むしろなんで一人でご飯を食べたがる人がいるのか今一つ理解できない。みんなで同じご飯を食べてお喋りする時間ほど楽しいものはないと思うのに……僕の感覚がおかしいのかな?
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
見張りとは、なかなか暇なものだ。
蝋燭や光魔石を使った光源を湯水の如く使える貴族であっても、夜更かしは苦手らしい。冒険者なら或いはと思ったけど、やっぱり苦手。
なので夜の見張りは夜更かしが得意な僕が買って出ることにした。日本で生活していた頃、深夜の一時二時まで起きて七時に起床なんてのは当たり前だったし。
それに見張り、と言っても僕が戦えないのは皆知っているし、そもそも見張りの役目は火の番と魔物の接近を知らせること。焚き火の周りには魔物が嫌う臭いを放つ水を撒いていた簡易結界を使用する。日帰りの依頼しか受けてなかった僕は元より、貴族の屋敷で生活していた藤堂さんも始めてそういう道具があるのを知ったけど、異世界では常識らしい。
しかし、話し相手がいないというのはなかなか暇だ。適当に焚き火に薪を放り投げながら周囲を見渡す。単純作業だけど、なかなか堪える。で、こういう無言タイムが続くと考えてしまうのは自分のこと。
藤堂さんの話と合わせてみても、僕は自分の能力が異常であることを認識する。この世界に迷い込んだとき、僕は読み書きなんて全く出来なかった。
もう一度言う。読み書きなんて、全く出来なかった。
それが、どうだ。僅か半年という短い期間で僕は読み書きを完全に習得した。この上達速度は異常だ。自惚れた言い方をすれば、僕はそれなりに勉強ができる方だ。それこそ、英語なら普通に喋れる程度には。
それを加味しても半年で異国の言語を習得できるほど優秀ではない。しかも教師役と言える存在がない状態での勉強。当時は気にならなかったけど、冷静に考えればおかしい。
技術習得もそうだ。僕は弓を使っているけれど生まれてこの方、弓なんて触ったこともない。学校の部活にも弓道部は存在しなかった。それが今では上級者を名乗れるほどの実力を持っている。具体的には固定票的なら目を瞑っても確実に狙った場所へ当てられるぐらいに。魔物相手でも精密な狙撃──は、難しいけど手足に当てるぐらいはできる。
字面にすると大したことないように思えるけど、とんでもない。弓術のことは良く分からない。けど、的を正確に射貫くだけでも大変なのは知っている。それが魔物相手となれば尚更だ。
無言でステータスを操作してスキルウィンドを開く。
・アクティブスキル
【歌唱Lv6】【ピアノ演奏Lv8】【スケッチLv3】【生け花Lv3】【裁縫Lv10】
New!【料理Lv8】【スマイルキラーLv6】【素材採取Lv5】
【無限収納Lv10】【剣術Lv2】【弓術Lv8】
・パッシブスキル
【性別詐欺・極】【ナイスバディ】【異世界補正・弱】【心理学】【採取名人】【無成長】
【トラウマ】【パーティー獲得経験値三倍】【スキル最短習得】【???】
【水精霊王の加護】
あ、料理スキルのレベルが一つ上がっている。そう言えばピアノ、もう随分触ってないけど腕が錆び付いたりしないのかな? その辺はスキル補正が働くとか?
(思い当たる節があるのは【スキル最短習得】ぐらいだけど……)
無言で文字を押す。一秒と待たず説明文が表示される。
・スキル最短習得
真剣に習得しようとしているスキルを最短で習得できる。反復練習や意欲的な修練でも効果はあるが上達速度は本気の度合いが高いほど良い。
但し、このスキルはパッシブスキル・アクティブスキルの習得のみ適用される。
……違ったか。いや、少なくとも弓術に関しては【スキル最短習得】の恩恵を受けている。となれば語学の習得速度もこれの副産物と見るべきかな?
(情報が少なすぎる。考えるのは別の機会にしよう)
結局のところ、情報もないのに頭を使っても意味がないという逃げの一手に出た僕は見張りと火の番に勤しむ。結局その日の夜は何事もなく更けた。
次回予告
「章タイトル詐欺? 明日から本気出す」
「御主人様、私の覚醒は百八式まであります!」
「帰ってネットしてー」
大体こんな話。
でも嘘も混じってるから真に受けないでね!




