表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オラクル11のふたごころ  作者: 立夏 葉


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/13

フローライト 1

 オブシディアンと結婚して30年が過ぎた。彼のそばで生きることはできた。でもなんて心を蝕まれ続けた30年だったのだろうか。


 わたしを苛むのはわたしの心弱さだ。なぜ自分の気持ちを彼にぶつけることから逃げてしまったのだろう。あの日、あのはじめの日に自分の気持ちを言えていれば、ちゃんとした夫婦として生きたいと、ちゃんと抱かれたいとなぜ言えなかったのか。それで彼が拒否したならそれはそれで受け入れるしかなかったし勿論辛かったかもしれない。でも今のこの後悔よりはきっとましだった。一言を言う勇気が持てなかったことを今も悔やんでいる。


 その代償としてわたしたちは別々に暮らしている。同じ王宮で生活していても顔を合わせることは稀だ。でも彼との絆はつくれなくても子育ては幸せだった。子どもたちを介して彼と関わり会話することはもちろんあった。彼が他人行儀のまま私をいつまでも亡き兄の婚約者かのように扱うことに傷つき続けてきたが、彼は優しかったから、よしとしなければ。それに、ちゃんとした夫婦としてではなくとも彼とずっと関わって生きていくことはできたのだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ