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オラクル11のふたごころ  作者: 立夏 葉


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王 1

この凍てついた星の静かな夕暮れを愛していた。しかし、鮮やかに染まりつつある空を眺めてもなお重苦しい気持ちは拭えなかった。打つ策打つ策が裏目に出て、国に明るい未来を見出すことができないからだ。王の座を譲り受け、参謀の力を借りて民を幸せにするために働いてきたつもりだった。しかし、その結果はどうだろう。もはや誰も子を産もうとしない。この国はいずれ滅びてゆくのだろう。


「それもよいのではありませんか」


 次男のオブシディアンが静かに言う。そう、流れに任せてもよいのではないかと私も考えてはみたのだ。しかし。


「星に住まうのが我々だけならそれでも良い。でもこの星にはもう一つ国があるでしょう」


 私がそう言うとオブシディアンは黙り込んだ。あの国は、今は我が国よりずっと民が少なく力も弱い。だが彼らの政治は民に有無を言わせぬもので人口政策でも我々のような悩みを抱える必要はないのだ。だからこそ恐ろしい。彼の国が我らの国より強大になれば何が起こるか。実は、力の差があるうちにあの国を制圧できないかと検討はしてみた。そうすれば私の憂いは消えるかもしれない。制圧は可能だと参謀が計算をはじいたが、流れる血は夥しく私はその手段を選ぶ気にはとてもなれなかった。未来に起こるかもしれない事態に怯えて起こせる行動ではなかった。

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