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転生悪役令嬢、麻雀で異世界を制す!  作者: 南蛇井


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大陸統一と戴冠式

即位の条件


王都の大広間。戴冠式を前に、審判団が朗々と告げる。

「優勝者クラリッサ殿には、規定により――大陸のいずれか一国を、望みのまま下賜する権利が与えられる!」


場内にざわめきが広がる。各国代表たちは息をのんで、悪役令嬢の決断を待った。

普通ならば、金銀豊かな国や軍事強国を選ぶだろう。だが、クラリッサは違った。


彼女はゆるりと扇子を広げ、玉座に腰かけるかのように優雅な所作で立ち上がる。

そして――唇に妖艶な笑みを浮かべて宣言した。


「ならば――大陸すべて、まとめてマージャン王国に頂戴いたしますわ!」


一瞬、時が止まったように静まり返る会場。

次の瞬間、各国代表たちは目を見開き、あまりに堂々とした要求に言葉を失った。


「……え?」「ま、まさか全部!?」「そ、そんな馬鹿な……」

しばしの沈黙の後、誰からともなく項垂れる。


「……まぁ、麻雀に負けたのだから仕方ない……」

「ルールはルールだ……」


こうして、誰も止められぬまま宣言は受理された。


前代未聞――いや、前人未踏の国家がここに誕生する。

その名も、“国是=麻雀”の新国家――マージャン王国。


歴史の教科書に太字で刻まれる瞬間だった。

戴冠式の演出


王都中央広場――。

見渡す限りの群衆が詰めかけ、夜空を照らすのは無数の魔法花火。

「ドォン!」という轟音と共に、光の龍や雀牌の幻影が夜空を駆け抜ける。


頭上の巨大な魔導スクリーンには、大会での名場面がリプレイされる。

クラリッサが竜魔王リンドブルムと激突した瞬間、四暗刻単騎をツモった決定打――その映像が映し出されるたび、群衆から歓声が沸き上がった。


中央の壇上には、豪奢な椅子が用意されていた。

そこに腰かけたクラリッサは、ドレスの裾を翻し、堂々たる姿で群衆を見下ろす。


そして――儀式のクライマックス。

黄金の王冠が恭しく彼女の頭上に載せられた。


「……おおおおおっ!!」


群衆の熱狂が地鳴りのように広がる。


さらに彼女は、王笏の代わりに用意された一本の神器を高々と掲げた。

それは――黄金に輝く巨大な点棒。


夜空に煌めく光を背に、クラリッサの姿はまさに“麻雀王国の女王”そのものであった。悪役令嬢らしい即位宣言


群衆の熱狂に包まれた広場。

魔法花火が連続して打ち上がり、紙吹雪が銀河のごとく降り注ぐ。


その中心で、玉座に腰掛けたクラリッサは、ゆるりと扇子を打ち鳴らした。

そして――女王の笑みを浮かべ、高らかに叫ぶ。


「――ロン! この国は、私のものだぁぁぁッ!」


凛とした声が広場を震わせ、王都の空気を完全に支配する。


次の瞬間、群衆が一斉に拳を突き上げ、怒涛のように応える。


「ポォォォン!!!」


大陸を揺るがすほどの麻雀コール。

誰もが熱に浮かされたかのように叫び、祝福と狂乱が入り混じった祭りへと変わっていく。


点棒のように打ち上がる花火、雀牌の幻影が舞う夜空――。

こうして“麻雀を国是とする王国”は、その歴史的第一歩を踏み出したのだった。脇役たちの反応


広場を埋め尽くす歓声の中、玉座に座すクラリッサを見上げて――

それぞれの胸にもまた、熱き思いが込み上げていた。


ミーナは、袖で涙をぬぐいながら叫ぶ。

「お嬢様が……本当に、女王様に……! うぅっ、私、一生ついていきますぅ!」


ジェロードは背筋を伸ばし、老練な瞳を潤ませる。

「……あぁ、これこそ、我が主にこそ相応しき玉座。生涯この日を守ることこそ、執事の誉れ」


そして、牌仙すらも胸に手を当て、感極まった声を上げた。

「麻雀……いや、歴史に新たなる一頁が、今ここに刻まれた! これぞ“雀帝クラリッサ”誕生の瞬間ぞ!」


紙吹雪が舞い、群衆が歓呼する。

その中心でクラリッサは悪役令嬢スマイルを浮かべ、まさに大陸の頂点に君臨するのであった。竜魔王のその後


戴冠式の喧騒のさなか、堂々たる足音が響いた。

玉座へと進み出たのは――敗者にして、かの竜魔王リンドブルム。


彼はゆるりと片膝をつき、深々と頭を垂れる。

そして次の瞬間、全身を魔力の炎が包み込み、巨大な竜の姿へと変じた。

広場が震え、群衆が一斉に悲鳴を上げる。


だが、その竜は威嚇ではなく、誓いの咆哮を放った。


「――余は敗れた。だが潔く受け入れよう。

今日より、余が牙と翼はすべてこの王国に捧げる。

余は、“マージャン王国”の守護竜とならん!」


雷鳴のごとき声が夜空を揺るがす。


観衆:「ドラゴンまで味方にした!?」「いやいや、チートすぎる国やろ!!」

「もう敵う国なんて存在せんやん!」


ざわめきは歓喜へと変わり、紙吹雪と花火が竜の巨体を彩った。

――こうして、新生マージャン王国は、人間と竜をも束ねる“絶対王国”として幕を開けたのだった。

夜空を焦がす花火の光と、地鳴りのような歓声に包まれる王都。

その中心、黄金の王冠を戴き、絢爛たる王座に腰かけた少女がいた。


――クラリッサ。


彼女は扇子をゆるりと打ち鳴らし、観衆を見下ろすように妖艶な笑みを浮かべる。

瞳には誇りと、そして悪戯めいた輝きが宿っていた。


「フフ……これよりは、私の舞台。

“悪役令嬢”にして“雀帝女王”――クラリッサの時代の幕開けですわ!」


その一声に、広場を埋め尽くす民衆が一斉に叫んだ。


「ポンッ!!!」


紙吹雪が舞い、竜が咆哮し、王国は狂乱の祝祭に包まれる。


こうして世界は、“麻雀”を国是とする唯一無二の帝国を戴き、

歴史は新たな章へと突入するのだった――。



エピローグ ― 麻雀帝国のその後


国の変化


マージャン王国が建国されてからというもの、驚くほどに世は平和となった。

かつては剣と魔法で争っていた国々も、今やそのすべてが―― 四人打ちの卓上 に集約されている。


「戦争だと? ふむ……では半荘勝負でどうだ」

「異議なし。和了った者が正義だ」


もはや国境紛争すら麻雀一局で片が付き、流血も略奪も存在しない。あるのは、ただ卓上に並ぶ牌の音だけ。


国民の麻雀スキルは日進月歩で進化を遂げた。

子供ですら手牌を一目見ただけで暗刻と順子を即座に見抜き、老人に至っては道端での挨拶が「こんにちは」の代わりに――


「リーチ」


という有様。


学校教育もまた徹底され、必修科目は「国語・算術・麻雀」。

体育の授業では「フリテン回避トレーニング」や「高速ツモ筋肉強化」が組み込まれ、運動会ではリーチ合戦が花形競技として大盛況を博す。


麻雀こそが文化であり、政治であり、そしてすべての国民の誇りとなったのである――。


他国の視察団

新生マージャン王国の繁栄を確かめるため、周辺諸国は次々と視察団を派遣した。

「卓上ゲームごときで国家運営などできるはずがない」

そう高を括っていた使節団員たちは、王都の雀荘に足を踏み入れた瞬間――己の常識を粉々に砕かれる。


道端で遊ぶ子供ですら三色同順を即座に組み上げ、酒場で呑む老人は平然と国士無双をツモる。

その光景に視察団は戦慄し、やがて彼らは挑戦せずにはいられなくなる。


「こ、子供相手に本気を出すまでも……ロン!? な、七対子だとッ!?」

「ぐぬぬ……もう一半荘だけ、頼む……!」


気が付けば徹夜麻雀。

寝る間も惜しんで卓に張り付き、王国民の指導を受け、視察団は次々と麻雀中毒へと堕ちていった。


帰国後、彼らが政治に復帰することはなかった。

代わりに立ち上げられたのは「役満研究会」なる怪しげな組織。

外交文書は放り出され、国会は臨時に雀荘へと会場を移し、国政は半荘の結果次第で決まる始末である。


こうして麻雀はまたたく間に周辺諸国へ伝染していき、

「麻雀の伝染力」への恐怖は広がりながらも、誰もその快楽に抗えなかった。


やがて各国は自然と、マージャン王国の影響下に収まっていく――。クラリッサの新たな野望(ラノベ風)


王都の夜。戴冠式の余韻がまだ街を包む中、クラリッサは王宮のバルコニーに立っていた。

月光を浴びるその姿は、まさに「悪役令嬢にして雀帝女王」。

扇子をパチンと鳴らすたび、遠くの広場からはまだ「ポン!」という歓声がこだましてくる。


「お嬢様、世界はすでに平和でございますよ」

背後から、ミーナが感極まった声で囁く。


「ええ……だからこそ、次の舞台が欲しいのですわ」

クラリッサは妖艶に微笑み、夜空を見上げる。


「……まさか」

ジェロードが真顔で呟くと、クラリッサの唇が艶やかに弧を描いた。


そして、不敵な囁きが宙に放たれる。


「次は――宇宙大会でも開くといたしましょうか♡」


その瞳に宿る光は、もはや地上の覇者としてのものではない。

星々を射抜き、銀河すらも卓へと変える覇気がそこにはあった。


――こうして「雀帝女王クラリッサ伝説」は、新たなる宇宙規模の開幕を予感させながら幕を閉じる。締め(ラノベ風)


夜空には、まるで祝砲のように瞬く星々。

その光を背に、クラリッサは王宮のバルコニーで扇子を打ち鳴らし、高らかに笑った。


「オーッホッホッホッホッ!」


その笑声は大陸を越え、宇宙にすら響くかのごとく。


すでに世界は麻雀によって征服された。

だが、それは終着点ではない。


――次なる舞台は、星々の彼方。


“悪役令嬢にして雀帝女王”クラリッサの伝説は、

ここで幕を閉じるのではなく、新たなる始まりを告げていたのだ。



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