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☆第12回ネット小説大賞入賞☆重版御礼☆稀代の大賢者は0歳児から暗躍する〜公爵家のご令息は運命に抵抗する〜  作者: 撫羽
第3章 みんなで行こう!

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229ー真骨頂

 ミミの指示はすぐに老師に伝えられ、また老師がすこ~しだけ解呪する。本当にほんの少しなんだ。なのに男は苦しみ出す。それだけ洗脳が深いということなのかな?


「洗脳と言ってもな、一瞬、ほんの少しの時間なら問題は出ないんだ。だが、あれは駄目だ。それこそ子供の頃から日常的に、いや定期的に洗脳されているのだろう。そんなの人の精神に異常を起こさないわけがない」

「フェン、それはもしかして、あの集落の者が皆短命なのはその所為なのか?」

「それもあるだろうな」


 それも? フェンはそれもと言った。フェンは一体どれだけのことが分かっているんだ? 俺たちが気付いていないことも知っているのではないか?


「ラウ、人の世界のことは人が中心になって考えて行動するんだ。俺たち精霊は手を出さない」


 なんでだよ、手を出しまくっているだろう? 手を出さないと言うなら、俺がやり直しているのはどうなるんだ?


『ラウ、それは異例中の異例だ。精霊女王が精霊王に頼み込むなんてことは前代未聞だ』


 こんな時は念話なんだ。それだけ精霊女王が不憫に思ってくれたのだろうか? それとも、この国が無くなったから余程だったのか? どちらも考えられる。あの精霊女王はとっても優しくて温かいもの。


『ラウったら……ありがとう』


 びっくりした。突然、精霊女王の念話が入ったから。こんなところもチェックしているんだな。侮れない。

 

「フェン! あれはどうなっているんだ!?」


 父の切羽詰まったような声に意識を戻されて、前を見る。そこには隣の部屋で、今苦しんでいる男の姿があった。胸を鷲掴みにして肩で息をしながら、目を大きく開いてハッハッハッと苦しそうに呼吸をしながら苦しんでいる。


「だめみゃ、ておくれみゃ」

「みみ、どうしようもないの?」

「ふかしゅぎたみゃ。きっとむりみゃ」

「しょんなこといわないれ、なにかないの?」


 ミミだと埒が明かないので、父の肩に乗っているフェンを見る。フェンがフルフルと首を横に振った。


「ふぇん!」

「ミミの言う通りだ」

「とうしゃま!」

「フェンがどうしようもないと判断したんだ。我々には何もできない」

「しょんな……!」


 俺はじっとしていられなくて、思わず部屋を出ようとした。もちろん隣の部屋に行くためだ。


「ラウ、駄目だ」

「らって、とうしゃま!」

「見ていなさい。ここからが『究極の白魔術師』とまで言われた老師の真骨頂だ」


 え? 老師の? だって精霊のフェンやミミが諦めたんだぞ。そんなのどうすんだ?

 それでも俺は諦めきれずにじっと老師を見る。苦しんでいる男に両手を添えている老師。

 いつも見たことがないような、真剣な表情をしている。そのうち老師と男の身体が微かに光り出した。これは老師は何をしているんだ?


「アハハハ! 老師はスゲーな! 回復魔法と解呪のダブルだ! しかもあの絶妙な力加減はなんだ! そんなことのできる人間なんて他にいねーぞ!」


 フェンが教えてくれた。老師は白魔術師だ。回復魔法に特化している。その中には解呪も含まれる。だが、俺の方がその能力は高いとフェンは言っていた。

 老師はそんな問題じゃなかった。老師の繊細かつ絶妙な力加減で、回復魔法をかけながら解呪をしていく。それで二人の身体が仄かに光って見えるんだ。

 そんなの俺は、前の時でもしたことがない。回復系の魔法を二つ同時に付与するなんて、聞いたことがないぞ。


「ラウ、しっかり見ておきなさい。あのようなことができるのは老師だけだ。私には分からないが、フェンが言うように絶妙な力加減なのだろう」

「あい、とうしゃま」


 どれくらいの時間、そうしていただろう。多分ほんの数分しか経っていない。だけど老師の額に汗がにじみ出ているのが、ここからでも分かる。そしてゆっくりと光が終息していくと、男は崩れ落ちるように床に倒れた。

 大丈夫なのか? 俺は覗き込む。


「大丈夫だ。見るからに顔色が良くなっている」

「とうしゃま、けろ、ろうしが!」

「ああ、大丈夫だ」


 倒れた男の側で、老師も膝をついていた。それを立ち会っていた騎士が支えている。


「ラウ、マジックヒールを使えるか?」

「あい、とうしゃま」

「よし、老師にかけてくれ」


 マジックヒールとは、魔力が無くなった時に使う回復魔法で魔力量を回復させる。そうか、老師は魔力が枯渇状態なんだ。


「とうしゃま! はやく!」

「みゃみゃみゃ! なんみゃ!?」


 ミミはいいよ、黙ってな!


「みゃ! らうみぃ、ひどいみゃ!」


 だって今の状況を分かってないだろう?


「わかってるみゃ! ろうしのぴんちみゃ!」


 え? ピンチなのか? そこまでじゃないだろう?


「ラウ、何言ってんだ。人は魔力がゼロに近くなると意識を無くすぞ」

「ふぇん! はやくかいふくさしぇなきゃ!」

「みゃ、みみがしゅるみゃ!」


 今まで静観していたミミが、俺の肩から飛び上がった。そして、ピヨヨーと鳴いた。これはあれだ。きっとミニマムな鳥さんがたくさん出てくるやつじゃないか?

 見ているとミミの周りにミニマムな鳥さんが出るのではなくて、老師の頭上にミニマムな鳥さんがたくさん現れた。


お読みいただき有難うございます!

宜しければ、是非ブクマや評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


老師も凄いのだと!そんなシーンを書きたかったのです。子供っぽい無邪気な老師ばかりでしたので、この辺で挽回を!(^◇^;)

ミミもそうなのですけどね。あまり役に立ってない感があるのですが、ミミもやる時はやる精霊さんなのです。ちょっと決まらないのですけど(^◇^;)


世の中は三連休らしいです。

ワンちゃんが2歳の頃から闘病にはいる寸前まで、14年間もお世話になっていたトリミングハウスからと、最後までできることは全部する!と一緒に頑張ってくださっていた動物病院からお花をいただきました。

このお休みにお礼とご挨拶に行ってきます。

皆様に可愛がっていただいて、本当に有り難いことでございます(*ᴗ͈ˬᴗ͈)ꕤ*.゜

私も頑張らないと!(๑•̀ •́)و✧

投稿も書籍化も新作も頑張る!!

よろしくお願いします(ᴗ͈ˬᴗ͈)♬♡


ラウの2巻が来年1月に発売予定です!

挿絵(By みてみん)

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