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☆第12回ネット小説大賞入賞☆重版御礼☆稀代の大賢者は0歳児から暗躍する〜公爵家のご令息は運命に抵抗する〜  作者: 撫羽
第3章 みんなで行こう!

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227ー何をしているんだ

「向こうからはこちらを見ることもできないし、音も向こうには聞こえなくなっている」


 よくそんなものを作ろうと考えついたものだ。魔術師団、グッジョブだ。

 すぐに一人の男性が連れられて入ってきた。男性は老師を見て、少し躊躇しているように見える。何度も会っているのだろう。

 老師が座っている正面に座らされた男性は、前を見ようとしない。


「どうだ? 少しは心の整理ができたか?」


 老師が穏やかに話し掛けるが、それでも老師を見ない。これはどうしてかな? キツイ態度ではないのに。むしろ老師は、心配しているように見える。


「老師は何度も話しておられるんだ。いくら上からの命令だったとしても、おかしいと思わなかったのかとな。それは自分の意思なのかと聞いておられた」


 だがそんなことを聞かれても、男性は答えられなかったらしい。上層部からの命令は絶対に正しいと繰り返すだけで、堂々巡りになってしまうそうだ。

 だが一般的なことを聞くと、普通に常識的な答えが返ってくるらしい。なのに上層部からの命令となると、その判断がおかしくなる。

 だから老師はそこに引っ掛かった。何かあるのではないかと考えたんだ。だが、それが何なのか分からない。そこで『そうだ! リンリンちゃんがいるじゃないか!』と思いついたのだろう。

 リンリンを見ることができるチャンスかも知れないと思ったのかも知れない。だって別にリンリンに限らなくてもフェンでも良いわけだ。同じ精霊なのだから。

 そんなところが、老師らしいというか残念というか。


「ねえ、みみ。ここからみて、なにかわかる?」

「なんみゃ? なにをみるみゃ?」


 うん、ミミに聞いた俺が間違ってた。ミミはそういう奴だよな。自分に関係ないことには、全く興味がないんだ。


「とうしゃま、ふぇんならわかりましゅか?」

「どうだろうな、フェン」

「おうよ」


 父の肩のところに真っ黒な羽のある猫ちゃんが出てきた。フェンったらやっぱ毛艶がめっちゃいいな。ナデナデしたいぞぅ。


「あの男か?」

「そうだ、分かるか?」


 ほんの少しの間、フェンはマジックミラー越しに男を見ていた。


「なんだ、こいつも洗脳されてるじゃないか。呪いってほどじゃないな」

「やはりそうか。老師の睨んだ通りだな」


 フェンは大人だね。ミミとは大違いだ。


「みゃ? みみのわるぐちを、おもったみゃ?」

「しょんなことないよ」

「しょうみゃ?」


 こんな時だけいつも鋭い。


「フェン、これは解呪になるのか?」

「そうだな、だが無理矢理解呪するとあいつの精神が崩壊するぞ」

「なんだと?」

「それだけ強力なんだ。いや、違うな。これはもしかしたら、まだ子供のころからずっと少しずつ洗脳されているのかも知れないな」

「なんてことをしているんだ!」


 怖ッ! なんだそれ!? 子供のころから洗脳されてるのか? 一体どんな育ち方をしているんだ?

 それってもしかして本人は分かってないのじゃないか? だって子供のころからなんだろう? いつの間にか洗脳が始まり、少しずつそれを深くしていく。一体誰がそんなことをしているんだ?


「人の中にこんなことができる者がいるのも驚きだ」


 フェンが驚くほどのことなのだろう。それでも呪いではないという。しかも無理矢理解呪しようとすると、本人の精神が崩壊するなんて。一体どうしたらいいんだ?


「洗脳した時と同じようにするんだ。少しずつ解呪していくしかねーな」

「フェン、精霊のお前たちでもそうしないといけないのか?」

「そうだな。むしろ俺たちだと余計にだ。なにしろ俺たち精霊は、人より能力が高い。この男には、解呪する力も強すぎるんだ」

「ふぇん、しょれってされてるって、わかってるの?」

「あの男がってことか? 本人は分かってないだろうな」


 なんてことだ。あの国は一体何をしているんだ。まさか国民全員にそんなことをしているのじゃないよな?


「フェン、それは一度に多数の人間にできることなのか?」


 父も俺と同じことを考えたのだろう。全国民となると、いちいち一人ずつしているとキリがない。どれだけの時間がかかるんだって話だよ。仮に洗脳する者が複数人いたとしてもだ。だから父は一度に多数の人間にできるのかを聞いたのだろう。


「いや、それは無理だろう。そんなの人の能力を超えている」


 老師が気付いたことで、とんでもないことが明らかになった。あの国は、国民を洗脳している。それが全国民かどうかは分からないが。


「とうしゃま、あのひとはあのむらの、ひとれしゅか?」

「ラウ、覚えているのか? 深紅の髪の女性を」

「あい、あのひとたちのむらが、そういうのうりょくのあるひとたちらって」

「そうだな。男性はあの深紅の女性のような能力はない。だが、呪いに関することはあの集落に限られていると分かっている。あの男もそうだ。深紅の髪の女性がいた集落出身の人間だ」


 だから国で隔離しているのじゃないか? 外に出ないように、自分たちが制圧できるように。

 あの女性は呪いの反動で亡くなった。天寿を全うできていないだろう。あの男性もそうなのか? いや、その集落の人は皆そうなのか?

 小さな集落だと聞いた覚えがある。きっとそれくらいの人数なら洗脳できるのだろう。

 どんどん話がヤバくなってきた。


お読みいただき有難うございます!

宜しければ、是非ブクマや評価をして頂けると嬉しいです!

宜しくお願いします。


実はどんどん核心に近付いているような、ないような?(^◇^;)

ラウ②が1月に発売になるそうですよ。あら、どうしましょう? 担当さ〜ん!


明日、ココちゃんの発売日です!もうとっくに発売されている感はあるのですが(^◇^;)

どうか皆様!ココちゃんをよろしくお願いいたします!(ㅅ ॑꒳ ॑*)

挿絵(By みてみん)

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