223ー食べすぎ?
だからさ、精霊女王も言っていたけど、ジョブで全てが決まるわけじゃないんだ。
その人がそのジョブをどれだけ生かせるかも、本人の努力次第ってとこもある。ジョブに関係のない仕事に就いている人だっている。そこまで拘る必要がないんだ。
まして、前の時みたいな悪だくみをする必要は全然ない。あれは嫉妬や妬みだ。王女を巻き込んでまで、人の命を奪うなんてやっていいことじゃない。
「ラウ、何を考えている?」
「とうしゃま、じょぶがしゅべてではないと、しぇいれいじょうおうが、いってました」
「その通りだな。ジョブに振り回されてはいけない。確かにジョブは、他の人より有利になることもある。だがそれも使い方だ」
「そうですわね」
父も母も、上位のジョブだ。だから有利なんてものじゃない。だって母なんて、エレメンタラーのジョブがあるから、精霊の使い魔を持てるんだ。
だけどそこまでなるまでの、母の努力があってこそだ。ふむふむ、と腕を組んで納得していた。
「うぅ……」
え……? 母が急に苦しみ出した。
「奥様、お部屋に戻りましょう」
コニスが平然として、対応している。どうしたんだ? 座っているのも辛そうだ。
「かあしゃま、らいじょぶれしゅか!」
「アリシアァ!」
ほら、父が側に駆け寄ってきた。
母の顔色が真っ青だった。しかも口元に手をやり気持ち悪そうだ。どうしよう、こんな会議なんてやっている場合じゃないぞ。
「アリシア、無理をするでない。部屋で休みなさい」
「あなた……そうさせていただきますわ」
「かあしゃま!」
「ラウ、大丈夫よ。少し休めば楽になるのよ」
「らって、とってもかおいろが、わるいれしゅ!」
俺は心配で、母の背中を小さな手で摩った。
急にどうしたんだ? もしかして、オヤツの一口ドーナツを食べすぎたとか? そういえば最近、母はよく食べる。
いや、違うな。食べる時と全然食べない時の差が激しいような気がするぞ。
「ラウ、ありがとう。大丈夫よ」
「けろ、かあしゃま。まっさおれしゅ」
「へいきみゃ。おめでたいみゃ」
ミミは何を言ってるんだ? こんなに苦しんでいるのに何がおめでたいだ?
「アリシア、ラウにも話して良いだろう?」
「あなた、そうですわね」
なんだ? 父は原因を知っていたのか? もしかして、悪い病とか……?
そんな……前の時は俺が17歳になっても母は元気だったのに。妹だっていたんだぞ。
「ラウ、あなたはお兄さんになるのよ」
「え……?」
前の時にいたんだ。だから、いずれ生まれてくるのは分かっていた。なのに急に言われると、すぐには理解できなかった。
「えっちょ……おにいしゃん?」
「ラウ、そうだ。母様のお腹にはラウの弟か妹がいるんだ」
俺は自分がどんな顔をしているのか、分からなかった。きっと、急で驚いて呆けていたのだと思う。
「ラウはまだ分からないかしら?」
「かあしゃま、いもうと?」
「そうね、妹かも知れないし、弟かも知れないわ。ラウは可愛がってくれるかしら?」
「も、もちろんれしゅ!」
「いもうとみゃ。めでたいみゃ」
こらこら、ミミ。言うんじゃないよ。確かに妹が生まれる。しかも聖女のジョブを持つんだ。それがまたあの王妃を刺激してしまうのだけど。
「ミミ、今何と言った?」
「らから、いもうとみゃ」
「まあ、そうなの? ミミちゃんは分かるのね?」
「とうじぇんみゃ、みみはてんしゃいみゃ」
「女の子か!?」
ああもう、これって言っちゃって良いのか? 精霊女王さん、どう思う? 生まれてくるまで言わない方が良かったんじゃないか?
『ふふふ、ミミったらデリカシーがないわね~』
だよな? 俺もそう思う。これは今度しっかり叱ってもらわないと。
『そうね、分かったわ~』
これって本当に精霊女王はめっちゃ見ているよな? いつも俺が思っただけで、しっかり返事してくれるのだもの。まあ、いいんだけど。お風呂やトイレは覗かないでね。
『あら、私は弁えているから見ないわよ~』
えっと、ちょっと引っ掛かってしまった。精霊女王は『私は』と言ったぞ。確かに言った。ならもう一人、見ている奴が問題だ。見るなよ。トイレやお風呂は見ちゃだめ。
魔王とも、こんなふうに話せると良いのにね。今度相談してみよう。
「そうか、女の子か!」
「ラウの妹ね」
「あい、めっちゃたのしみれしゅ!」
すっかり忘れていたけど、妹は4歳下だったからこの時期に分かったのか。
ちょっと待った。母は今妊娠しているのだよな。なら老師が言ってきたことなんて、やらせる訳にいかないじゃないか! 駄目、そんなことは絶対に駄目だ!
「かあしゃま!」
「ラウ、どうしたの?」
「ろうしがいっていたことれしゅ! だめれしゅよ!」
「あら、ふふふ。大丈夫よ」
「だめ! じぇったいにだめでしゅ! ね、とうしゃま!」
「あ? ああそうだったな。老師の件もあったな」
こらこら、今それが議題になっていたのじゃないか? 妹だと発覚して、もう頭から抜けちゃったか?
ここはやっぱ、俺の出番だろう。母は絶対に行かせられない。大事な時期なんじゃないか? よく分からないけど。
身体を一番に考えてもらわないと。妹の命もかかっているんだから。
お読みいただき有難うございます!
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宜しくお願いします。
遅くなりました!
ラウの妹です。といっても、まだ生まれていません。(^◇^;)
聖女のジョブを授かる子です。
さて、どうしましょう。( '꒳' ).。o
遅くなったのは、今日も動物病院に行ってました。
昨日縫ってもらったところから、また骨が出ていたので再縫合してもらってきました。
主治医の先生は土曜日まで来られないので、取り敢えずそれまで保てば良いのですが。
もう麻酔はできないので、どうするのか心配なとこです。
今日と明日は夜間救急はお休みなので、落ち着いてほしいです。
その間に初稿を一つ仕上げたくて。
何の初稿なのかは、秘密です。色々考えて加筆してます。あの時はこうだったのか。と思っていただけると嬉しいです。
明日はロロを投稿予定です。
投稿が遅くなっていたら、また動物病院に走ってるのかな?と思っていただけると。(^◇^;)
よろしくお願いいたします!




