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夏の幻の

作者: 秋葉竹




トロイメライみたいな幸せが

どの扉を開けてやって来るのか

わからないままに

幸せなんて要らないと云い切っていた

心に杖をつかなければ

真っ直ぐに歩けなくなった

あの夏の日のこと


サンダルで近所のひまわり畑を駆けていた

刺すような太陽が眩し過ぎて

悲しくもなんとも無いのに

両目いっぱいに涙をためて


ゆきたいところへゆけないことが

心に棘を刺してしまっていることにも

これっぽっちも気づかなかった

振りして

いい意味

そんな嘘だけがじょうずになった

いや悪い意味か


トロイメライみたいな切なさが

どの優しげな口から吐き出されるのか

たぶんわかっていたから

驚かないしけっして泣かないって

決めていたんだもう二度と帰らない

あの夏の日には戻れないささやかな

夢もみれなくなる

希望がひとりでさみしがったとしても

帰れないし戻れやしないんだ

なのに永遠を追い求める切なさがある

みんなを壊した平らな世界に

みんなに隠された切なさがある


あゝ知ってるよ

それこそがトロイメライなんだってね






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