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そして、舞台は整った。
パパさん達は下準備を終えました。
ポセイダスは、前回の事を聞き、王家の危機にオルセウス達に協力したのだ。
「側妃エロイアが力を失ったし、ゼウリスが王太子候補の筆頭になったから。後はアルレスがどう動くか楽しみだよ」
王宮内の地ならしは既に終えている。
ポセイダス王弟殿下は楽しげに口角を上げて、アリアンナに視線を向けた。
「不測の事態が起こらぬ様、教会も次期聖女候補を選別しております」
アリアンナが数年前から教会内部の改革に取り組み、一部の愚か者達が金儲けを出来なくしただけで無く、教会全体の、聖女への過度の依存を減らす為、聖魔法の使い手を集め、次期聖女として候補者達を切磋琢磨させながら、自分にもしもの事があっても対処出来るよう、聖女の仕事を教えていた。
気が付けば、ミルフィリアも16歳となり、魔法学園に問題の少女が入学する時期になっていた。
「舞台は整った」
オルセウス達が密かに笑い合い、頷いてそれぞれの場所へと戻っていく。
つぎは、ちょっと遡って、ミルフィリアの子供の頃の話になるかも。