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断罪の幕は上がった

書いてて、やらかすだけやらかしたんだなぁ、と思った。

「ちょっと待ちなさいよ。アドンがあんたに話があるって」


マナーを知らないにしても、王族に直接声を掛けられる図太さは立派なものだ。

しかも普通に考えれば、不敬罪でとっくに捕らえられててもおかしくない言動だ。


だが、ミルフィリアはゼウリス達に壇上へ、と囁き自分はその場に留まった。


「アドン、お願いね」


そう言うと、エリスの後ろに立っているアドンにまとわり付くように触れ、彼の後ろに隠れた。


「トーラス侯爵令嬢。ある者から告白を受けました」


アドンはすました顔で口を開き、ミルフィリアを見詰めた。


「お聞きしましょう」


ミルフィリアも背筋を伸ばし、アドンを見詰めた。


「ある者は突然、何もしてないのに穴に落とされた、と」

「なにも……」

「はっ。そいつがミルフィリア嬢に敵意を持ってぶっ飛ばしそうだったから俺が落としたんだよ」


ミルフィリアが言う前にいつの間にか現れたアーモンが大きな声で遮った。


「では、突然腐ったトマトをぶつけられた、と」

「トーラス侯爵令嬢に無礼を働いたから、僕がぶつけました」


直ぐ様バーニスとリリアンがきっぱりと声を上げる。


「聖女になる事を妨害し……」

「そんな役立たずを聖女に?教会を侮辱したいのかしら」


やや食い気味にユーリアが否定をする。


「教科書を破き、噴水に落とした、と」

「そう言う嘘をでっち上げてましたよね。エリス・ガストン男爵令嬢は」


テーミスがクスクス笑いながら周りを見ると、フローラを筆頭に令嬢達が頷いていた。


もう、ある者が誰なのか、会場に居る者達は理解した。


きっと事の成り行きが分からず青褪めているのはガストン男爵だけだろう。

次はどうしよう?

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