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冷徹な瞳と温かな笑顔

ゼウリスが何かを画策した様です。

「お前達はそれで良いのか?」


前を歩くゼウリスの言葉にオルセウス達は唇を噛んだ。


「納得していません。何度、トーラス侯爵令嬢が魔女の罠にかかり、非業の最期を迎えたか、俺は覚えている」


アルレスの血を吐く様な声に、オルセウスも苦いものを噛んだ様な顔をする。


「トーラス侯爵。君も納得しているとは思えないが、気のせいか?」

「いいえ。痩せ細りボロボロになって帰ってきたミルフィリアの姿が今も忘れられません」

「では、私の行動に手を貸してくれ」


少しだけ振り返り、水色の瞳が氷の様な冷たさで2人を見る。


爪をガリガリ齧りながら、エリスはミルフィリアを睨み付けていた。


学年末の試験結果が貼り出される掲示板の前で、笑顔で大勢の令嬢や令息に囲まれているミルフィリアは女神の様に美しい。


「ミルフィリア様、今回は私、頑張ったんです」


ユーリアが胸を張って笑った。


「本当に頑張ってましたものね。聖女候補生としてのお仕事もあったのに、1番だなんて。私も見習わなければいけないですね」


成績上位者の名前が並ぶ掲示板のトップはユーリアで、ミルフィリアは次点だ。

それなのにミルフィリアは自分の事の様にユーリアの首席を喜び、褒め称えている。


「ミルフィリアお義姉様は王太子妃教育が始まって忙しくなったのに……。わたくし、少し恥ずかしいです」


一年生の順位表を見れば、テーミスは3番に名前がある。


「一年生には特待生が多いから、テーミス様の順位は恥じるものでは無いと思います」


ユーリアが柔らかく微笑むと、ミルフィリアも頷いた。


「おいおい。それだったら俺はどうすりゃあいいんだよ」

「僕なんて、歴史以外は……」


トップテン止まりのアルレスが呆れた声を上げ、その隣でアドンが地味に落ち込んでいる。


「お兄様。試験は赤点を取らなければ、学生の勝ちですわ。お兄様達は教師陣に勝ったのですから、胸を張って下さいませ」


テーミスの発言に、周りからドッと笑いが起こる。

ミルフィリア達の周りは春の様な感じですかね。

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