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属性判定儀式 ②

属性判定儀式ターンです。

魔力は生まれた時からある程度は認識されているが、成長に伴い変化や別の属性が開花する事も考慮され、15歳までは正式な判定を行わないことが通例だ。


そのせいか、希少過ぎる光属性の魔力は少し前までは下位の貴族や平民の間では、存在すら忘れられていた。


現在、光属性の魔力を有しているのは、国王であるクロイヤス陛下とゼウリス第一王子殿下、ミルフィリアと今判別されたテーミス王女殿下の4人だけである。


希少で魔力の最高位の光属性の魔力は、魔族が持つ闇属性の魔力を打ち消すだけで無く、聖属性の魔力に似た力もある。


「ゼウリス殿下は光と風の属性をお持ちですが、アルレス殿下は火属性のみ。魔力はとても強いですが」


ユーリアの言いたい事はわかる。

王族ならば複数の属性を持ち、その魔力を極め、国を守る者となるべきだ、と期待されてしまう。


「確かにアルレス殿下は火属性のみですが、武人のような剣の腕前。このオリンシア王国は平和ですが、国を出れば戦火は至る所で上がってます」


平和ボケしそうなほど、オリンシア王国は平和だが、いつ他国から攻められるか分からない。

魔力だけで無く、武力もまた国を守る大きな力なのだ。


ミルフィリア達が話をしていると、どうやらエリスの判定の番になったようだ。


「あの女がどの属性を持っていているか楽しみですわ」


自分の判定が終わり、ミルフィリア達の元に来たテーミスが、ふふんと笑う。


「おそらく、聖属性でしょう」


テーミスの言葉にミルフィリアが静かに答える。

まっすぐエリスを見るミルフィリアの青紫の瞳が一瞬、悲しげに揺らいだ。


「エリス・ガストン男爵令嬢。属性は聖です」


教師の声にテーミスがミルフィリアを見ると、ミルフィリアは静かに笑った。


「テーミス殿下の属性を下に見る、という事は聖属性が1番強いと思い込んでる節がありましたから、ね」


壇上でドヤ顔をしているエリスにミルフィリアは何の感情もない顔を向け、すぐにテーミスの方に顔を向け微笑んだ。

4人しか居なければ、まぁ普通忘れられるね。

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