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さぁ逃げ出せ!1

 ようやく『あれ』が帰ってきた。


 随分時間がかかったものだ。


 走らせた同胞に聞くと、貸していた群れが返還を拒んだそうだ。


 最初は話し合っていたが、折り合いがつかずに争いへ。


 少数で向かったため苦戦したが、なんとか勝ち、連れてきたと。


 恩を仇で返すとはな。


 確かに『あれ』のもつ癒しの術は魅力的だ。


 怪我も病気も治せて、死の恐怖から遠ざけてくれる。


 だが、『あれ』は我らのものだ。


 あの大地を横切って、あの城に向かっていた『あれ』を襲って、掻っ攫ってきたのだ。


 凄まじい魔力量だったので、捕まえれば群れの利益になって、群れが更に大きくなると思い、捕まえようとした。


 だが、予想以上に強く、中々捕まえることができなかった。


 犠牲者も出たが何とか魔力切れまで持ち込むことができて、そのまま【隷属の首輪】を嵌めて捕まえたのだ。


 どの群れにも渡さない。


『あれ』は我らの犠牲の結晶だ。


 だから我らのために使う。


 我らが最優先で使うのだ。


 我らが同胞を苦しめた病気を祓い、そしてまたあそこで住めるようにする。


 他の魔物から奪ったものだが、あの住処は今までのどの住処よりも安全で暮らしやすかった。


 その魔物が作ったとは思えないが、その魔物には感謝している。


 今更あそこでの暮らしを捨てるなんて考えることなどできないぐらいに気に入っているからな。


 食料は時間が経ち過ぎてダメだろうが、また貯めればいい。


 安全が確保されていれば、すぐに貯まる。


 そして数を増やして、元の生活を送ろう。


 その前に、あの忌々しい人間は殺すが。


 見張りに聞いたところ、奴の叫び声が塞いだ穴から聞こえてきたらしい。


 さしずめ閉じ込められて叫んだのだろう。


 調子に乗ってずっと我らの住処にいるからだ。いい気味だ。


 我でも無理だと思ったぐらいにボロボロの状況から逃げ出すほどに生への執着が強い奴のことだ。我らが蓄えた食料を食って耐えているだろう。


 我らと同じ病気にかかって死んでいればいいが、奴に限ってそんなヘマはしないだろう。きっと生きている。


 外に逃げたと思っていたが、我の手元にいるとはな。


 これは神の思し召しだろう。


 我らの手で、あの人間を殺せという。


 さぁ時は来た!


 待ち侘びた住処も、憎き人間ももうすぐそこだ!


 よし、【破裂石】を使え!


 そして開通したら、『あれ』を先頭に進め!


『あれ』は浄化を!他の者はあの人間を探せ!


 行くぞ!我らの未来のために!



 •••


 岩窟内に響いた爆発音。


 あれはきっとゴブリンの仕業だろう。


 音の方角的にに、上への区画に続く階段の方面だ。


 奴らの仕業で間違い無いだろう。


 あそこで爆発音がしたってことは、奴らが水を浄化する手段を手にして戻ってきたということだろう。


 やっときた、脱出の時だ。


 素振りしていた剣を下ろし、予め準備していた脱出の荷物を纏める。


 毛皮で作った簡易的風呂敷でカリカリに焼いた肉と植物の実を包んで背中に括り付け、腰に片手剣を差す。


 今まで飲み水生成に使ってきた浄化装置の石も風呂敷の中に入れておく。


 忘れずにポケットの中にはあの丸い玉を入れる。


 簡易的だけど、これで準備OK。


 だけど俺はすぐには向かわない。


 今向かえば、雪崩れ込んでくる奴らの群れに押し潰されてしまう。


 それに、見つかるリスクも高い。


 脱出する時に、見つかれば無駄な戦闘を避けるために逃げるが、その分体力を使う。時間も使う。


 逃げるために手に入れたあの丸い玉も使うが、限りがある。


 逃げ切れなければ戦闘になって、さらに体力を使って、時間も使う。


 時間がかかれば戦闘音とかで奴らが寄ってきて、逃げ出すのが困難になる。


 たとえ逃げ出せても、体力は底をつくだろう。


 出た先であてがない俺にとっては、体力の管理は大切だ。


 あの城に辿り着くために、体力の温存は必要だ。


 脱出したはいいけど、疲れて体力がなくなって野垂れ死ぬのはあまりにアホすぎる。


 脱出するなら、奴らが移動し終えて少し落ち着いたところを狙うべきだろう。


 まだそれでも遭遇する可能性は高いが、今すぐ動くよりも安全だ。


 だけど遅すぎてもダメだ。


 慎重になりすぎて奴らに余裕ができて、脱出の機会を逃してしまう。


 時間があって、少し落ち着いたがまだ混乱が抜けきっていない状態が一番油断しやすい、と素人ながらに俺は考える。


 そのチャンスが来るまでは隠れているつもりだが、隠れている最中に止むを得ず見つかった場合には、その場で倒して情報の拡散を防ぐ。


 出来る限り避ける予定ではいるが、仕方ないだろう。


「さて、動くとしますかね」


 俺はそう言うと、爆発音がしたのとは反対方向に歩き出す。


 上には向かわない、とは言ったが動きはする。


 1箇所に止まるのは避けたいし、ここは通路だ。


 必ずといっていいほど奴らが通る。


 止まっていたらすぐに見つかる。


 と言っても、目的地があるわけではない。


 貯水池とか食料があった場所とかは絶対奴らが集まるから避ける、ぐらいは決まっているが、他は決まっていない。


 とりあえず逃げながら隠れておくか、ぐらいにしか考えていない。


 倉庫区は広く、部屋も多いから決める必要があるとは思っていなかったからだ。


 大半が食料が蓄えられている部屋だが、何もない部屋やゴミ部屋、中には椅子や机がある普通の部屋があるのだ。


 普通の部屋は避けるべきだな。


 逃げ回っている時、奴らが頻繁に出入りしていた。


 見つかる危険が高い。


 となると、何もない部屋やゴミ部屋隠れることになるか。


 歩きながら部屋を見て回るが、この辺りは食料庫が多く何もない部屋がない。


 ゴミ部屋が時々あるが、かなり臭いから隠れたくはない。精々使うとしたら今まで通り用を足す時ぐらいだろう。


 少し急ごう。


 奴らがもう来るかもしれない。


 隠れることが出来ないのに、奴らと出くわしたら面倒なことになりかねない。


 歩いていた俺の足が自然と早くなる。


 そして気づけば小走りになっていた。


 今のところ、奴らに出くわしてない。


 声も聞こえない。


 足音も聞こえない。


 聞こえるのは、足音を消すのが下手くそなタッタッタッという俺の足音だけ。


 一応反対方向に進んでいるのだから、前から出てくることはないが、何があるか分からない。


 奴らが全力疾走してくるかもしれない。流石にないと信じたいが。


 今は何もないとはいえ、俺は警戒を怠らない。


 鋭くない五感を使って、周りを観察する。


 まぁ、臭いはこの住処はかなり酷くて少しの変化じゃ気づけないが。


 しばらくすると、何もない部屋が増えてきた。


 そろそろ止まってもいいだろう。


「ふぅ」


 少しだけ溜まった疲労を吐き出すように、俺は息を吐いた。


 現状確認。


 体、少しの疲労。移動、戦闘に差し障りはない。


 頭、ごくごく普通。


 状況、ゴブリンが現れる感じはしない。


 大丈夫だ。今ここは安全だ。


 俺はゆっくりと腰を下ろす。


 そして風呂敷を下ろしてカリカリ肉としわしわな植物の実を1つずつ摘む。


 こうして少しでも体力を温存、回復しとかないと後で響く。


 前に食事を取ってから時間が空いたからな。安全なうちに取っておかないと後が辛い。


 カリカリ肉としわしわな植物の実は全く美味くないが、非常食としては有能だ。


 難点として口の中の水分が持っていかれるが。


 残念なことに、ここから貯水池までは遠い。


 水場があれば、たとえ腐っていても浄化装置の石を置けば、数分もしないうちに石の周りの水が飲めるようになるから水分が確保できたのに。


 無い物ねだりしてもしょうがない。


 それに、水を浄化する手段が手元にあるんだから、奴らは真っ先に浄化を始めるだろう。


 今貯水池はごった返しているだろうな。


 いや、奴らまだ原因分かってないんだっけ?


 その辺はまぁいいや。


 水は、少し我慢しよう。


 筋トレの前に一度飲んでるから、しばらくは保つだろう。


 モギュモギュと、硬いカリカリ肉を噛み締めていた俺はゴクン、と飲み込むとふぅ、と息を吐いた。


 辺りがざわついてきた。


 だんだんと喧騒が近くなっているのが分かる。


 奴らの足音もそこかしこに響く。


 そのいくつかが、俺の方へ向かってきている。


「そろそろ隠れるべきか」


 俺は風呂敷を包むと背中に括り付け、近くの何もない部屋に入る。


 入り口近くの陰に入り込み、外から見えないように隠れる。


『キキキッ!!』

『キキィキキキッ!』

『キキ?キキキ』


 少し時間が経つと、奴らが何やら騒がしく走ってきた。


 ちらっと外を見て奴らを見ると、巣に帰れた喜びはどこにも感じられない、鬼気迫る様子だった。


 そこに違和感を感じるも、バレるわけにはいかず俺は覗いていた顔を戻して息を潜めて奴らが過ぎ去るのを待つ。


 そこに、緊張が走る。


 奴らは俺のいる部屋のすぐ近くで止まっている。


 時折スンスン、と匂いを嗅ぐような音が聞こえてくる。


 匂いで、バレるか?


 俺は腰の剣に手をかける。


 もし奴らがこの部屋に入ってきたら、斬りとばす。


 叫ばれると面倒だから一息に。


 剣を持つ手にぐっと力が入る。


『キッ!』

『キキ?キッ!』

『キキィィ!』


 だが、奴らは俺に気がつくことなく、何やら叫んで、走っていった。


 バタバタとした足音が遠くに行くのが聞こえてくる。


 そして、今辺りには他のゴブリンの足音はない。


「ふぃ〜」


 俺は緊張をほぐすように息を吐く。


 あの鬼気迫った様子、もしかしたら非常事態が起こってのかもしれない。


 例えば、水を浄化する手段が生き物で、それが逃げ出したとか。


 思えば、奴らは何かを探しているようだった。


 臭いを嗅いでいたような音も聞こえた。非常事態が起きたかは分からないが、何かを探しているのは間違いないだろう。


 だとしたら厄介だ。


 奴らは巣全体に警戒網を張っているだろう。


 その間を潜り抜けて逃げ出すのはできないことはない。


 だけどその間にどれだけのゴブリンに追われて、どれだけ戦わなくてはいけないのだろうか。


 病気で数が減ったとはいえ、奴らは数が多い。


 かなり骨が折れるだろう。


 しかし、今焦って動いても危険だ。


 一時的な状況だけ見て動くのは危険だと、この世界に来て分からされたからな。流石に学ぶ。


 急いては事を仕損じるだろう。


 感情的になるな、視野を広げろ。


 俺はしばらくの間様子を見ることにした。



 •••


 浄化は予想通りのスピードで進んだ。


 途中で魔力切れが起こって止まるが、それを考慮しても順調に進んでいる。


『あれ』によると、【浄化の石】が貯水槽から抜き取られ、腐肉が放り込まれていたらしい。


 そして、それが今回の病気の元だと。


 一応他のところも心配なので浄化させる。


 通路から食料庫まで隅々まで浄化させる。


『あれ』が魔力切れを起こすのは大体200部屋を浄化したらだ。


 少しだけ休ませてまた浄化させるのでそれくらいしかできないが、このペースでいけば今日中には終わるだろう。


 しかし、【浄化の石】が抜き取られ腐肉が入れられるとはな。


 あの人間の仕業だろうな。


『あれ』の話を聞き、我はそう考える。


 貯水槽は食料庫から遠い。腐肉が入り込むことはない。


 そして【浄化の石】が消えることもない。


 奴が上手いこと【浄化の石】を見つけて取り出し、腐肉を入れたのだろう。


 小賢しい。


 力の強い人間は堂々としているが、弱い人間はコソコソする。


 まさに奴は後者だろう。


 その弱者が、我らに楯突いた。


 しかも、少なくない損害を出して。


 弱者にしてやられてばかりでは、我らの矜持が廃る。


 一刻も早く奴を捕まえて殺さねば。


 ただ殺すのではない。たっぷり痛ぶって殺してやる。


 だが、中々見つけたという報せは来ない。


 そこに苛立ちが募るが、焦っても結果は変わらない。


 ならば待つとしよう。


 なに、多くの同胞達の人海戦術ですぐに見つかるさ。


 見つけた時が楽しみだな。



 •••


「ちっ、嗅ぎつけたのか」


 俺は外の様子を見て、小さく舌打ちをする。


『キキィィ』

『キキッ』

『キッキキ』

『ギィィ』


 およそ十数匹のゴブリンが外の離れたところにいる。


 奴らは相変わらず鬼気迫る様子で何かを探している。


 ....その何かって絶対俺だよな。


 もう見つけたぞと言わんばかりにここへ集結した奴らを見て、俺はそう思う。


 こうなるなら最初から逃げておくべきだったな。


 目の前の奴らはどこにもいかない。


 今となっては逃げるのも一苦労だろう。


 こうなった原因は、この部屋に入り込んだゴブリンを殺したことだ。


 俺が考えたマニュアル通り、声を上げさせることなく一息に殺した。


 不意打ちも相まって上手くいったが、それがそもそもの間違いだった。


 いい加減学習しろよ、俺。


 ゴブリンは群れで動く。


 そして1匹でも欠けたら異常事態だと察して大勢で来る。


 それはこの前学んだばかりだろう。


 今までは病気でゴタゴタしていて俺に割く労力が無くて見逃されていただけなのに、それに調子に乗って同じように殺した。


 ピリピリとしている中で殺せば、すぐさま脅威を排除しようと襲ってくるのは分かるだろう。


 だが、ここではまだ取り返しが付いた。


 ここで逃げていれば、こんなことにはなっていなかった。


 あの時、動かなくても大丈夫だろうと調子に乗ってないでちゃんと逃げていれば、少なくとも今の状況よりかはマシだっただろう。


 慢心の結果がこの有様だ。


 俺はもっと深くまで考えて行動する必要がある。


 だが、いくら悔やんでももう遅い。


 現状は変わらず、奴らがうようよしている。


 奴らは目だけではなく鼻も使って探しているが、何とか見つからないでいる。


 多分それはゴブリンを殺した時、離れた部屋に放っておいたからだろう。


 そこまでに死体は引きずっており、血を塗りたくっている。たまたまだが。


 それが血臭を漂わせ奴らの鼻を誤魔化しているのだと思う。


 それに加えて、俺も移動している。


 匂いの強い血臭に邪魔されて、俺の匂いや俺の体についた血を探り当てることができないでいる。


 奴らは死体のある部屋や血が塗られている辺りを中心に探している。


 だが、その小細工ももう限界だろう。


 その辺りにいないと判断したのか少しずつ、俺のところに寄って来始めた。


 さすがに見つかる。


 俺はすぐに逃げ出せるように構えておく。


 だけど不思議なことに、奴らは部屋の中に入ってこない。


 他の部屋には入るのに、この部屋には入ってこない。


 奴らはこの部屋が見えていないようにこの部屋の前の通路だけを探している。


 もしかして、この部屋は特別な部屋だったりするのか?


 だから入ってこない、とか。


 溜まりに溜まった不幸が、ここで幸運を呼び寄せたのか?


 まじか.....!


 俺はこの世界に来てから初めて感じた幸運に感動した。


 にしても、ここ、臭いな。


 殺して引きずっている間に別の奴が来たから慌てて入り込んだところだが、妙に臭い。


 ゴブリンの巣自体も腐った肉の臭いと糞尿の臭いが混ざったような臭いがしているが、それを超えて臭さがキツイ。


 糞尿の臭いだ。


 しかもゴブリンの糞尿とは違う臭い。


 そういえば、この部屋来たことがあるな。


 しかも何度も。


 これは、もしかして......。


 俺は振り返る。


「まじかぁ.....」


 俺は小声で絶句した。


 そこには、堆積した人間(おれ)の糞尿があった。


 この部屋は、かつて俺が用を足すために使用した部屋だったのだ。


 使ったのが逃げ回っている時に5回。ランニング中が2回。いやそんなのはどうでもいい。


 隠れたくないと思っていたゴミ部屋に、俺は隠れてしまっていたのだ。


 中々ショックだが、それが功を奏したと言うべきかゴブリンがこの部屋を避けていく。


 ウンが付いているからか。


 .....こんな幸運いらないよ。何が悲しくて自分が野糞したところに隠れなきゃいけないんだ。


 神様、ご都合展開ならもうちょっと優しくてもいいんじゃないですかね。入れば外から見えなくなる部屋とかさ、精神的に安らぎを感じる部屋が良かった。


 ってか、そんなくだらないことを考えている場合じゃない!


 避けているとはいえ、ゴブリンが一向にこの辺りを離れる様子はない。


 だけど、まだ分からない。


 諦めるかもしれない。


 俺はその可能性を捨てきれず、様子を見ることにした。


『キキッ!』


 だが、幸運は長くは続かなかった。


 とてつもなく臭そうな顔をしたゴブリンが、意を決したかのように部屋の中に入って来たのだ。


「あ」

『キ』


 目と目が合う。


 瞬間、俺は剣を振るった。


『キィッ!?』


 だが、ワンテンポ間に合わず、ゴブリンの声が漏れてしまう。


 それを聞いたのか、この部屋の周りにゴブリンが集結し始めた。


 それはどんどん増えていく。


 まずいまずいまずい!!


 俺は焦る。


 入り口にはゴブリンの死体。


 奴らにも見えている。


 つまり、それを殺した犯人(おれ)がこの部屋にいるってのがバレる。


 もう、ここは覚悟を決めるしかない。


 俺はポケットに手を入れ、丸い玉を取り出す。


 そして、外へ放り投げた。


 バァァァァァァン!


 凄まじい破裂音とともに、とてつもない臭いと煙が撒き散らされる。


『キィィィィィ!!』


 突然の奇襲に、奴らは悲鳴をあげる。


 その煙は俺にも被害が来るが、気にしている暇はない。


 奴らを蹴飛ばし突き飛ばし殴り飛ばしながら、俺は逃げ出した。






 生死をかけた鬼ごっこの、始まりだ。









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