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まだまだ先のハズ
「……まあ、人間ってのは単純に見た目や会話の内容だけで全てを判断しているわけじゃないからな……姿勢や態度、口調だとか……そう言った様々な要素からコミュニケーションを行う。それを違和感なく実行出来るというのは、並みの技術力では無いな」
いわゆる不気味の谷現象というものだな。ある程度以上まで人間に似て来ると、異様な程不気味に見えて来ると言うアレだ。人間に似ているが、微妙に違うと言う違和感が強烈に襲い掛かってくるわけだ。この谷を乗り越えて来るのは、正直な話信じられないな。
「確かに難しいね。現時点ではまだあまり問題視されてないけど」
「そうなのか?」
「まだ、ね。今はまだまだもっと根本的な部分を人間に似せていくところからだね。一日のスケジュールをきちんとこなすのも大変なのに、細かい表情の変化まで再現するなんて段階はまだまだ先のハズだよ」
「表情か……オートマタにそんなものが表現出来るのか? 人間の顔の筋肉の動きを完全にトレース出来ないとかえって変な事になるぞ?」
筋肉と言うのは、膨張や収縮というものを複雑に繰り返す事で体を動かしている。この動きを高い次元で模倣出来ると言うのはにわかには信じがたいな。




